フレームの太さや配線の多さ、エンジンの大きさなど、理由は多々あるが、2004年以降のスポーツスターモデルのカスタムを敬遠するショップは少なくない。神奈川・鎌倉の BLUE GROOVE も、どちらかと言えばちょい古~旧モデルを手がけるイメージが強いカスタムショップだが、「現行モデルだって手の入れ方次第でカッコよくできる」 (代表 矢代貴充氏) と、今回在庫車両であるフルノーマルのナイトスターのカスタムに取り組んだ。
「そのままセールしたんじゃ面白くない」とは矢代氏だが、車両を見るとライトカスタムに分類される段階でフィニッシュされているのが分かる。曰く、「ここから先は、未来のオーナーの領域。どんな風に付き合っていきたいか、そのためにどんなカスタムをしたいか。たくさん話を聞いたうえで、プラスアルファを加えていきたい。そのために、BLUE GROOVE らしさを出しつつ最低限のところでとどめた」と言う。
好印象だったのは乗り味。オリジナルのターンアウトパイプは絶妙のサウンドと抜け具合で、FI チューニングをしてやればエンジンのパワーをさらに引き出せる期待感を抱かせてくれる。ライダーの体を受け止めてくれるシートの設計も申し分なし。さらに日本人の体型に合わせることを目的にハンドルバーの左右が1インチずつ縮められたのだが、取り回しはノーマルのそれよりも快適。
今なお販売車両として店頭に並ぶナイトスター、ここからどんな姿へと進化するのか、未来のオーナーの登場が待ち遠しいところだ。