40代後半にして「ハーレーに乗る」と一念発起、それまでバイクに乗ったことがなかったオーナー、大型自動二輪免許を取得し念願のハーレーオーナーに。キッカケは本屋で立ち読みしたバイク雑誌に載っていた FORTY-EIGHT を見て「ハーレー、カッコいいじゃん!」と感銘を受けたこと。しかし「今持ちうる知識を出し切ったカスタムバイクに乗る、と決めていた」と、正規ディーラーではなくカスタムショップを検索、自分の好みにマッチしたのが HIDE MOTORCYCLE だった。
今回のカスタム依頼は、ベース車両探しからカスタムまで手がけるフルオーダー。ヒデモではこれまでのカスタム スポーツスターをリスト化しているので、「ハンドル周りはこのタイプで」、「タンクはこのタイプで」とオーナーの好みをピックアップしてオーダー内容をまとめていける。今回のその手法で、ビルダー HIDE が「1970年代が香るチョッパー」というテイストを味付け。実際、「自分がやりたいと思っていたことをやらせてもらいました」というほど HIDE 自身の好みが投影された姿に仕上げられた。
最大のこだわりはドラッグパイプマフラー。「角張らず、アールが綺麗なドラッグパイプマフラーを作りたかった。機械でやれる限界ギリギリのラインを生み出せたと思う」と、HIDE も自賛するマフラーのプロトタイプを実装した。スタイリングはご覧のとおりで、音は大きすぎず割れてもおらず、実に“ハーレーらしい”周辺の空気を震わせるサウンド。その音に関しては、ページ下部の動画をご参照いただきたい。現在ストレートとスラッシュカットの2タイプで量産していく予定だそう。
真後ろから見たビジュアルは、とにかく細い。ナロータンクとシートをギリギリまで細くし、合わせてハンドルバーも溶接加工してオン。無駄を省き、ダーティなフォルムに合わせてくすんだブルーとホワイトで織り成すファイアーパターンをデザイン。小ぶりなエヴォスポをよりコンパクトにまとめた一台は、その姿にマッチするビジュアルを手に入れ、街を走れば思わず振り向いてしまう完成度となった。