XLRをモチーフとする
スキニーな仕上がりの一台
鎌倉のカスタムショップ「BLUE GROOVE」オーナー矢代貴充氏が今回手がけたこの一台、ご覧のとおり往年のワークスレーサー「XLR」をイメージし、純正の特徴を残しつつオリジナリティを加えてフィニッシュしたものだ。
ハンドルにバイザー、逆シフトのブレーキ&クラッチ、前後のアルミリムなど、そのほとんどがノーマル部分。ゆえに一見するとカスタム色が薄いように見えるが、そこは BLUE GROOVE である、細かな部分に独自の個性を注入している。誰もが強くイメージするオリジナルのスタイルに自分のカラーを埋め込んでいくことほど難しいものはない。ともすればその個性が違和感と受け止められかねないからだ。それでも馴染ませていられるのは、矢代氏のセンスに他ならない。
当時のワークスカラーのオレンジを用いたオールペンと、マニアな方なら唸らずにはいられない一台。自身のスポーツスターを「こんな風にカスタムしたい」と思っている方、ぜひ参考に。
カスタムの詳細をチェック!
33.4φフロントフォーク &フォークブーツ
「パっと見たときにスキニーな印象になるよう」とチョイスしたフォーク。さらに履かされたフォークブーツが雰囲気だ。
往年の雰囲気を残す 純正ハンドル&バイザー
コックピットまわりも当時のビジュアルを踏襲している。特に注目したいのがバイザーで、形状はこの年式ならでは。
逆シフト仕様 純正ブレーキ&クラッチ
1972年まで逆シフトだったハーレー、往年の歴史を物語るポイントと言える。乗っているうちに慣れてくるのが不思議。
BLUE GROOVE オリジナル スパルトテールランプ
矢代氏によるデザインから生まれたオリジナルパーツ。径は小さいが、レンズの赤がかなり明るめなのが印象的。
ドラムブレーキ仕様 純正アルミリム
イタリアのヴィンテージパーツメーカー「ボラーニ」製のアルミリム。ここがドラムかどうかで大きく印象が分かれる。
KRモデルタイプ ドラッグパイプ
1950年代に人気を博したダートトラックレーサー「KR」の雰囲気を醸し出すためチョイス。見事にフィットしている。