“バックステップが装着されたダイナ”、その言葉が持つインパクトは計り知れない。元々ファッション性が高いアメリカンスタイルが好きでハーレーに乗るようになったオーナーの小路さん、「最初にお邪魔したのはシートを購入しに行ったこと」をキッカケに、TRAMP CYCLE の持つ独特の世界に魅了されていった。
かつて HOTBIKE JAPAN にて “フルワインディングコンセプト” というキャッチで紹介されたことがあったダイナ・スポーツ。「お次はサーキット走行を視野に入れたメニューが待ち構えている」という記事のシメの言葉どおり、そこからさらに攻撃的なカスタムを施すことに。チェーンドライブとして駆動性をアップ、リアショックもオーリンズからホワイトパワーへ、さらにホイールを ミスミエンジニアリング製 10本スポークホイールに変更。そして冒頭でもお伝えしたワンオフ製作のバックステップが、“サーキット走行仕様”という看板に偽りがないことを象徴している。
ビジュアル面でも抜かりがないのは、さすがビルダー長岡 守といったところか。ノーマルタンクをスポーツスター用に交換、エアプレーンキャップを取り入れさらにローマウント加工としている。ワンオフ製作されたソロシートは「182センチというオーナーの体型とステップ位置を考慮し、厚みを持たせた」という理由から生み出された。「バンク角をより多く!」とはオーナーの弁だが、これほどまでに攻撃的なダイナを見たことはない。実際、サーキットでは次々と国産モデルを抜き去っているのだとか。TRAMP の手にかかれば、ハーレーとてスポーツバイクと化してしまう。