「理想とする姿は映画『イージー・ライダー』のビリー(デニス・ホッパー)のバイク。それを抱きつつ、“フリスコスタイル”をテーマにカスタムを進めてきました」
カスタムの幅広さなどからスポーツスターをチョイスしたオーナーの相良さん。元が XL883R とは気づきにくいほど手が加えられた愛車のカスタムポイントに目をやると、サンダンス、ナイス!モーターサイクル、ネオファクトリー、トランプ、TT & COと、業界の大御所とも言えるショップのパーツがいくつも取り入れられている。「自分のイメージに合うパーツを探した結果なんです」とはオーナーの弁だが、それでもこれほどまとまっているのは、やはり明確なカスタムテーマがあるからこそ。
注目して欲しいのが、自身の手で ECM の移設を行った点。スポーツスターの2007~2009年モデルは ECM がシート下に設置されているため、コンパクトなシートへの交換が出来ないなどカスタムに苦しむユーザーが多いと聞く。そこでオーナーがアイディアを絞り、サイドカバー内に収納されているバッテリーをリチウムイオン化してサイズダウン、空いたスペースに ECM と ETC を自らの手で移設させたのだ。これにより、写真のようなソロシートの装着を実現、現行インジェクションモデルながらスタイリッシュなフォルムの形成に成功した。
「HOTBIKE JAPANなど専門誌を見て、自分なりの理想を固めました。プロのような完成度とまではいきませんが、自分が選んだパーツでここまで仕上げられているので、今のスタイリングには満足しています」
そこかしこにこだわりが散りばめられた一台、永い付き合いになることは間違いない。