その名のとおり、スポーツスターはハーレーのラインナップ中でも“スポーツ走行を楽しむこと”を目的とするバイクである。そのカスタムの選択肢に入るのがカフェレーサー・スタイルだが、「カスタムが難しい」とされる現行インジェクションモデルに最低限のパーツを取り入れてカスタマイズ。H-D シティ中野店の松本店長とメカニック芦田氏による至極の一台がここに完成した。
XL1200X FORTY-EIGHT 用ピーナッツタンクに HOT-DOCK CUSTOM CYCLES製シート ナイトイエーガーとエアクリーナー、TRAMP CYCLE製BLS-296 リアショックと目を引くポイントは多々あるが、それらを押しのけるかのように主張してくるのがハンドル周りだ。芦田氏が HOTBIKE JAPAN に掲載されていたのを見て現地アメリカから取り寄せた ROLAND SANDS DESIGN(ローランド・サンズ)製のゲージマウントとセパレートハンドルという組み合わせは、造り込まれた現行モデルのクオリティを損ねずカフェレーサーとしての存在感を放つ。実際に跨ってみても、一般的に想像される“猫背フォーム”にならない点も好印象だ。
スポーツスターが持つ特徴を残しながら手が加えられた完成度の高いスタイリング。「あくまで初歩的なカスタムです」と松本店長が語るとおり、まだ可能性を感じさせてくれる部分があるのも魅力的だ。