左右非対称のツートンカラーが印象的なスポーツスターだが、よくよく観察してみると、カスタムされている部位は限られているシンプルなもの。そこにはこの車両に手を加えたカスタムショップ TASTE CONCEPT MOTOR CYCLE の若きビルダー、河内山トモローの貫くべきスタイルが潜んでいる。
「GOさんはこのスポーツスターが人生初のバイクで、購入してすぐウチに来られて“カスタムをしたい”と言われたんです。でもせっかく買ったばかりのバイクですから、ノーマル本来の素材をまず楽しんでみて欲しいと思い、まずは第1段階として足周りのカスタムだけに留めました」
ビルダーのプロデュースによりカスタムは3部構成とされ、第1段階は足周り、第2段階ではサンダーマックスの投入やエアクリーナーなど吸排気系のカスタム、そして第3段階になって、オーナーたっての希望であったペイントに着手。1年数ヶ月の歳月を経て、現在の姿となった。ハンドルバーやミラー、ステップなどノーマルパーツのままの部分があるが、全体がバランス良くまとまっており、オーナーも今のスタイリングに納得。「バイク以外でのセンスが共有できるカスタムショップと出会いたいと思い、ウェブサイトを調べていて TASTE を発見しました。このショップとお付き合いできて良かったと思っています」とはGOさん。
“必要にして十分”というコンセプトを掲げ、時間をかけてじっくり作り上げたカスタム 883R。都会の雰囲気にマッチするスタイルを手に入れたオーナーも、これからしばらくは“乗る楽しみ”を味わっていきたいとのことだ。