マッチョなスタイリングが特徴的なFLSTFファットボーイも、BAD LANDの手にかかれば近未来的なフォルムにカスタマイズされる――。そう語りかけてくるかのような今回のカスタム車両。ヘッドライトナセルやディッシュホイールといったファットボーイならではのパーツを遠慮なく取り除き、王道とも言えるユーロ・カスタムを全面的に取り入れ、ファットボーイ本来のスタイルとは対照的な、女性的とも言える流麗なラインを描く一台に生まれ変わっている。
最大の見せ場が、タンク下のボトムラインが描く“くびれ”だ。W&Wからリリースされているタンクを自社で加工し、色気のあるラインを生み出すことに成功している。ここからリアフェンダー、そしてこちらもBAD LANDの十八番である300ミリのリアタイヤが、全体の印象を力強くする。
“必然性が生み出す高い完成度”とはBAD LANDの代名詞だが、その高いスキルとセンスが健在であることを伺わせる一台だ。