レーサーテイスト溢れるこのスポーツスター。よくよく見ると『これは?』という工夫が随所に見られる。まず目を引くのがガソリンタンクから伸びるメッシュホースとマフラーの取り回し。
「マフラーは珍しいセンター出し。シートカウルの左右に排気口があるんです(笑)。コレをやることからカスタムイメージを作りはじめました。シート下にエキパイを通すため、バッテリーとオイルタンクをどうするのか…それでガソリンタンクの半分はオイルタンク、バッテリーはリアタイヤ前方に移設したわけです」。
ガソリンタンクを分割する…非常に面白い試みだ。
「おかげでガソリン容量は5Lくらい。トリップ無しのメーターですから遠出するのが怖いです(笑)」
独創的な部分に目が行きがちだが、前後の足回りなどスポーツ性向上を狙ったカスタムも。
「走行フィーリングはノーマルと大きくは変わりませんが、足回りが充実したおかげでスポーツのレベルが数段上がっているように感じます。特にチェリアーニの倒立フォークのおかげは大きい。フロントがしっかり踏ん張ってくれるようになりましたから」。
現在はペイントのイメージを構想中。リアにワイドタイヤを履かせる予定もあるのだとか。完成した姿が待ち遠しい、進化の途上にある1台だ。