「この車両は知人から購入しました。エンジンは良好だったのですが66,000kmも走っていたので、せっかくだからOHついでに自分好みにカスタムしてしまおうかな、と。そうやって作業を始めたら仕上がるまで3年近くもかかってしまいました(笑)」。
玄人はだしのメカニック技術を持つオーナーのイメージを、少しずつ形にしていったこの1台。随所にワンオフパーツが使用された時間と努力の結晶だ。
「1人で何もかもを手がけたわけじゃないですよ。知人や信頼しているショップの方に助けていただいて、やっと形になったんです」。
「HOT-DOCK」に製作依頼したワンオフのリアフェンダーなど外装に、ヴィンテージ・レーサー風のカラーリングを施した。意外な組み合わせだが、上手く昇華されている。
スタイルだけでなく、走りに重点を置いたパーツチョイスも見逃せない。オーナーは飛ばして走ることが好きなため、倒立フォークやブレーキなどは国産車の足回りを流用。トリプルツリーも知人に依頼しアルミ削りだしで製作。安心して飛ばせ、しっかり止まるのが嬉しいという。
「ツーリングはあまり好きじゃないので、これからも走り重視のパーツを組み込んでいくつもりです」。
これでまだ製作過程というこのFXLR。日々走り込みながら、その構想は止まることを知らない。