ストレートに感性に訴えかけてくるバイク。こんな抽象的な表現は使いたくはないが「かっこいい」に尽きる。このハーレーには、その印象だけがあった。
「『Tramp』のコンセプトとして、アスファルトに溶け込む都会的なスタイリングと、小さく引き締まり、スピード感があるマシンというのがあります。このマシンは、車種に関わらず、それを表現したくて作りました」。
このマシン全体に彩られるフレームスペイントは、1960年後期のもの。細すぎず、太すぎず、エッジの効いたスタンダードなものだ。
「イメージは不良オヤジの乗るハーレーです。リジットではなく、敢えてサスがついているモデルにしたのもそれが理由ですね。ショベルを選んだのは特に理由はありません。たまたまです(笑)」。
このバイクに不良オヤジが跨って、街を疾走するなら、彼によってまた多くの若者が魅了されるだろう。