「パッと見てヘリテイジだとわからないでしょ(笑)。自分好みであれこれとイジってみたら、エレクトラグライドになっちゃいました」。
そう語るオーナーのは、ダンディな面持ちのルースさんだ。オークションでパーツをコツコツと集めてカスタムしていった。取り付け加工は自ら行ったという。その細緻な取り付け技術はまさに玄人のそれ、と言える。
「このツアーバックなんて便利だよ。ジェットヘルだってすっぽりと入るんだから」。
このヘリテイジで彼は旅に出る。バイク一つに荷物を積み込み、どこまでも快適に走り続ける。雨が降ろうと、風が吹こうとも、彼の邪魔をすることはできない。彼の行く道には常にこの一台が供にある。たとえ10年経ったとしても、彼の隣にはこの相棒が寄り添っていることだろう。