「ヴィンテージだけど、ヒルクライマーみたいにガンガン走れるハーレーにしたい」。
オーナーのそういった要望に応える形で生まれたのが、この鉄馬だ。実はこのハーレー、もとはサービーカーというトライク。そこから19インチのリアタイヤ、リブフェンダーを纏い精悍な姿に生まれ変わったと聞けば、まったく驚かざるを得ない。
「乗り心地は『まったり』だね。最高速でも120kmくらいしか出ないし、120kmまで回るのにもすっごい時間がかかる。そんなハーレーなんだよ。ちなみに、この「G」は旧車の割に、そこそこ玉数もある。キックも軽いし、丈夫なエンジンだから初心者にも最適なんだよ」。
高速化していく現代の交通事情の中で、時が止まったかのように走る。オーナーは、このバイクが駆け抜けてきた歴史に思いを馳せているのかもしれない。