旅に出ると、気になるのは天気。やっぱり気持ちの良い青空の下を走りたい。クロームのパーツに写り込む青空が最高なのだ。写真はアメリカ、コロラド州。西部から中西部を廻った一人旅の途中。この時は天気に恵まれ雨にはほとんど遭わなかった。何故かアメリカ西部の空は毎日撮影しても飽きない。乾燥した空気のせいか青が深い。湿気の多い日本の空とは何かが違う。フィルム時代はこの青を出すのにフィルムの種類を選んだり、偏光フィルターを使ってコントラストを上げるなどしていた。ちなみにフィルムはコダクロームが一番良かったが記憶がある。日本では思ったように発色しないフィルムだと思っていたのに、アメリカで使うと良い色が出ていた。今はデジタルなので色の調整も簡単になった。コントラストや彩度をいじってその時の空を再現するのも簡単だし、加工してまったく違うものにも出来る。イージーになるのは良いのだけど、何か寂しい気がするのはオレが歳を取ったってコトだろうか。
ツーリングマガジン アウトライダー など二輪誌を中心に雑誌、広告等で活躍中のカメラマン。愛車は 2010年式 FLTRX ロードグライドカスタム。日本の古典芸能やアメリカインディアン等の文化から多大なる影響を受ける。バイクによる旅の写真や水中写真をライフワークとし、日本やアメリカ、ルート66などの風景を自らバイクで走って撮影するスタイル。「職業=旅人なんて書きたいけど、そこまで旅できていない」という。なぜか誌面に顔を出していること多し。