シンプソンが創業したのは1959年、NASCAR(ナスカー/National Association for Stock Car Auto Racing[全米自動車競争協会])にレーシングアクセサリーを供給するメーカーとして事業を開始した。そのNASCARはアメリカ合衆国最大のモータースポーツ統括団体で、同団体が統括するストックカーレースの総称としても広く知られている。
シンプソンはそんな団体と提携しながら、さまざまなレーシングサポートアイテムを排出し続けているわけだが、ヘルメットの製造に着手したのは1979年で、レーシングアイテムを手がけたそのスキルを生かし、当時のアイテム群と見比べるとハイエンドモデルと言っていいグレードの製品を排出。価格面だけ見ても、当時の BELL より倍近い販売価格のヘルメットが並ぶ高級ブランドとして名を馳せた。その独創的なデザインは現代にも継承されており、ライダーからはヴィンテージモデル、現行モデルともに、幅広い層から支持されている。
映画『MAD MAX』からシンプソンファンになった人には垂涎モノ。現在でもバンディッドシリーズと呼ばれる人気モデルの火付け役。特徴はその尖ったチンガードだが、この部分が鼻を傷つけるとして後継モデルたる M32 にてなくなる。マニアのあいだでは“ダースベイダー風”と呼ばれることも。
前述の M30 の後継モデルとして華々しくデビューするが、製造年数はわずか一年と短命に終わってしまった。映画のイメージが鮮烈な先代モデルを超えられなかった感は否めないが、マニアのあいだではレアモデルとして密かな人気を誇る。
シンプソンが初めて手がけた最初のヘルメットモデル。BELL で例えるなら MOTO3 にあたる。アメリカのバイクブーム最盛期たる70年代に登場、今も根強い人気のモデルで、オフロード系バイクにも似合う幅広さが魅力。
シャープなチンガードが特徴的なダートトラックレース向けのモデル。「SIMPSON」のロゴが額部分ではなく両頬あたりにデザインされているところにインパクトがあり、BELL の MOTO3 とここを比較して購入を検討するユーザーがいる。
4輪レースなどに使用されていたタイプ。チンガード部分の幅が広めに設計されており、『MAD MAX』とは近しくも違った雰囲気を醸し出している逸品。