今回実習に使用したツインカム96。
熱い夏が終わり、これから食欲の秋??エンジンの秋が始まります。なんで冗談はさておき今回は『エンジン本体の整備』の授業についてお話したいと思います。皆様ご存知の TWIN-CAM 96 / 96Bの整備作業を行いました。エンジンのオーバーホール作業を中心に測定作業や各部の構成、作動を学習しています。TWIN-CAM 96 / 96Bは2007年に全車種がインジェクション化されて高性能なエンジンへと進化しました。簡単に TWIN-CAM 96 / 96B の違いを説明しますと、96B はバランサ機構がついているのです。「バランサって何?」ですよね。
今回はエンジンの基本を紹介します。皆さんのエンジンはレシプロ・エンジンと言います。このエンジンは混合気(空気と燃料を混ぜた物)を燃焼させて熱エネルギーを機械的に仕事に変換しているものです。ハーレーのエンジンは4サイクル・エンジンの分類で吸入・圧縮・膨張(燃焼)・排気を繰返すもので……難しいですよね。エンジン内部にあるピストンと呼ばれる部品が上下に往復運動を行い、クランク・シャフトと呼ばれる部品が回転運動に変換しています。
60キロ以上のエンジンを一人で持ち上げる学生。
この回転運動でバイクは走行するのです。単純な仕組みではないのですけどね……。その他にもこの実習ではエンジンの測定作業を行います。測定作業では各部色々点検をします。エンジンがこのまま使用出来るか出来ないかを判断する重要な点検でもあります。いまこの時期に測定の基礎を覚えておかないとその他の測定作業に大きく影響が出てきますので、学生の態度もいつもより真剣です。点検項目の多さや測定方法を覚えるのに必死なのかも……。
この実習ではエンジンを正しく分解作業、組付作業を覚えるだけでなく整備に取り組む姿勢や工具の使用方法など整備の基礎を実習するものです。今後はお客様の大切な車両を扱うメカニックになるために日々勉強をしている学生たちです。専門学校で行える基礎をしっかり理解して卒業をして行っていただきたいと思います。
頑張れ!学生と自分!!