「アメリカをハーレーで走った」などとプロフィールに書いている私ですが、実はハーレーに関しては初心者…以下! わが相棒スポーツスターXL1200Lも、まっさらなド・ノーマルなのです。そこで、自分色に少しバージョンアップさせたいなぁ~と思っていた矢先に、ステキ~なイベントを見つけてしまいました☆ それが全国のカスタムハーレーが一堂に会するビッグイベント「クールブレイカー 2009」! ここでカッコいいカスタムを見つけて、技を盗んでしまおう! という魂胆です(笑)。さぁ、いざ出陣☆
というわけで5月23日(土)と24日(日)、パシフィコ横浜にて開催されたカスタムハーレーの祭典・クールブレイカーに足を運んでみました♪
実は服装もバイクも生活も、いつもシンプルなものを好んできた私ですが、ハーレーに関しては「そろそろ少し冒険をしてみよう!」と一念発起。そして、世のカスタムはどのようになっているのかな?という軽い気持ちで訪問してみたところ…会場に足を踏み入れた瞬間、そのミーハーな気持ちはバッサリとへし折られたのでした。
すごい…。
す…すごすぎる!
正直に言って、原形をとどめていないハーレーが圧倒的に多く、各社のブースに足を運ぶ度に「元の車両は何ですか?」という質問が、私の口からオオムのように繰り返されたのです。
私のなかでの“カスタム”と言う概念は、タンクの塗装や、より乗りやすく良いモノに変えるという、いわゆるバージョンアップ。しかしここクールブレイカーにおいて、タンクに手を加える程度のことは、もう初歩中の初歩といった感じ。タイヤが倍以上の太さになっているモノやフロントフォークが私の身長よりも長いモノがたくさんあり、骨組みからカスタムされているようなバイクがずらりと並べられているのですっ! 会場中を徘徊していると、私の想像を遥かに超えた外観のハーレーばかりが展示されており、ふと気が付けば私の口はアングリと開かれたまま。そのくらい、このイベントには「究極」と呼んでもいいような猛者たちが集まっていました。
クールブレイカーのメインは、「ライド・イン・ショー」と呼ばれるコンテストです。自慢のカスタムを施したハーレーが会場を実走し、1台ずつステージに上がってインタビューを受けます。そして、ハーレー雑誌の各誌編集長さんや会場のオーディエンスの投票によって、さまざまな賞が決まるもの。
そのライド・イン・ショーを見ていて感じたのは、「やっぱりハーレーは、エンジンをかけてナンボ」ということ。バイクなら当たり前とも思える発言ですが、飾られているだけではわからないことがたくさん見えてきたのです。1台1台、マフラーの音が全然違うことや、「これだと上り坂は大変そうだ」とか、「こんなにすごいチョッパーでも、カーブは曲がれるんだ!」などなど。プラグに火が入り動き出したことで、ますます輝きを増したような気がしました。
そしてオーナーさんに直にお話しを伺ってみると、これまた、それぞれに思い入れやこだわりが随所に散りばめられていることに驚きました。それは実用的なものから、そうではないものまで多岐に渡ります。
例えば、右の写真で一緒に写ってくれているKAZUさんは、私と似ていてあまりカスタムにコダワリはないとのこと。そして、お世話になっているsleep walkerというショップに任せっきりなのだそうです。けれど、感想などを汲んでもらってカスタムしているために乗り心地はバツグンで、カスタムされたカッコいいハーレーでツーリングにも行くとのお話でした♪ 他にも、ツーリングが大好きで年間に何万キロも走行してしまうというツワモノ・オーナーさんも多数いらっしゃいました。
実は、私のなかにはカスタムに対する偏見が多少あったのです。「カスタム=見るため(見せるため)」であり、あまりツーリングはしないのだろう、と思っていました。けれど、そんなことはぜんぜんありません! 見た目もカッコよく、そして長時間走っても疲れないように工夫されたハーレーがどれだけ多いことかっ! 聞いてみないとわからないものだなぁ~と実感させられ、とてつもないカルチャーショックを受けたのは言うまでもありません。
そんな、目からウロコがポロポロとこぼれ落ちたクールブレイカーを経験し、自分なりのカスタム目標もだいぶ見えてきたような気がします。まずは、やっぱりスプリンガーフォークはカッコいい! ということと、飾ることだけがカスタムじゃないんだ♪ ということを知ることができたのは、とても大きな収穫です。お陰で、これからの街ゆくカスタム車を見る目が変わると思いますし、1年後に私の相棒がどう変わっているか!?が、自分自身でも楽しみで仕方ありません☆さてさて、これからどんなカスタムをしちゃおうかなぁ~?
東京都出身。日本各地に加え、約3ヶ月かけてハーレーでアメリカを走った経験を持つアクティブレディ。現在はフリーライターとして各バイク雑誌で活躍する傍ら、シンガーとしても活動するなど多才な一面も。ハーレーダビッドソンXL1200C、カワサキW650所有。彼女のブログはこちら。