1941 EL SILENT RUNNING OF ARMY MODELS
第二次大戦時、米国陸軍が正式採用したハーレーと言えば、排気量45ciのSVエンジンを搭載したWLAが有名であるが、この車両は軍の要請で数台のみ生産されたと言われるELモデルである。
第二次大戦時、米国陸軍が正式採用したハーレーと言えば、排気量45ciのSVエンジンを搭載したWLAが有名であるが、この車両は軍の要請で数台のみ生産されたと言われるELモデルである。
36年に生まれたハーレー史上初のOHVエンジンであるE系ユニットの排気量は61ciのみであった。その後、さらなる性能アップを計るために41年に74ciのF系がラインナップに加わることになる。
第二次大戦下のカンパニーは陸軍に供給するWLAなどの生産に携わったものの、一般市場の販売台数の落ち込みは相当なものであった。
排気量74ciのOHVエンジンを搭載した1945年型のナックルヘッド。スペシャルスポーツとして位置づけられた当時のフラッグシップモデルである。
16インチタイヤが標準装備された1941年以降のモデルには、それ以前の前後18インチの車両にはない重厚な存在感が備わっている。
エクステリア/シャシー/内燃機関はもちろんのこと、電装パーツや配線に至るまで、タイヤを除くすべての構成パーツがミルウォーキー出荷当時のH-D GENUINEの奇跡的な車両である。
オリジナルペイントの最終ナックルヘッド。排気量74ciのスペシャルスポーツモデル、つまり当時のフラッグシップモデルである。
新型アルミヘッドに油圧式タペットが採用されたパンヘッドの記念すべきファーストモデル。パンヘッドで唯一となるスプリングフォーク装着モデルであり、そのクラシカルなフォルムから高い人気を誇っているビンテージモデルだ。
初の油圧式フロントフォークを装備した49年式パンヘッド。その滑るような乗り心地を実現したハイドロリックフォークに由来して「ハイドラグライド」と名付けられた。
低く身構えたシルエットが魅力的な51年型パンヘッド。53~55ps/5400rpmによって最高速160km/hをマークしたFLユニットを搭載している。
ハイドラグライド・スポーツソロのデラックスバージョンである1952年式のEL。
ホイールキャップやフェンダーガードなどでドレスアップしたフロント周りを持つ1952年型のFLパンヘッド。
エンジンの改良をメインに、トランスミッション、エクステリアにも大幅な変更を受けて生まれ変わった1955年式のFLパンヘッド。
ここに紹介する1956年型のハイドラグライドはフューエルタンクに残るディーラーステッカーからオークランド近辺に存在していた車両であることが想像できる。
1955年にデビューしたFLHはパンヘッドとして初のスーパースポーツソロと銘打ったモデルであり、それまでのFLモデルのエンジンと比較すると大幅にアップデイトされ、ポテンシャルが向上している。
1949年から57年まで生産されたパンヘッドエンジンを搭載するハイドラグライド。ここに紹介する1957年式のパンヘッドは、すなわち純正リジッドフレームからなる車両の最終年式ということになる。
アメリカのポリスバイクの歴史は4気筒マシンのヘンダーソンやVツインのインディアンが採用されたのが始まりと言われている。
パンヘッドモデルのエンジン、ミッションなどの改良が一段落した1958年にリアショックアブソーバーを搭載したディオグライドが登場。
ハイドラグライドの更なる進化版として1958年に登場したディオグライド。
1950年代のラストイヤー、59年に製造されたキングオブハイウェイ。排気量74ciのパンヘッドモーターを前後にサスペンションを備えた近代的シャシーに搭載。
フォークカバーが変更されてアルミダイキャスト製のシュラウドになった1960年式のFLH。ハイコンプ仕様のFLHは、今までの55馬力から60馬力へとパワーアップを果たした。
この1961年型のディオグライドはレストアされた一台。エンジンのオーバーホールとリペイント、さらにクロームが施されたレストア車両である。
1962年式のパンヘッドではスピードメーターとドライブユニットのギア比が変更された。これに伴いメーターケーブルやケーブルクリップなども変わった。
クロスオーバーエキゾースト、サイドバッグ、シート、風防、リアキャリアなどが装備されたFLHのフルオプションカスタムとも言える一台。