1918年、オレゴン州スキャプースでジョン・ヘンリー・シューメイカーにより創立されたウエスコ。ロッガーやラインマン、ファイヤーファイターといった屈強な男たちの足元を守り続けてきたウエスコが100周年を迎えることを記念し、ウエスコジャパンプロデュースのもと特別なアニバーサリーモデルが製作された。
ウエスコジャパンが発足した12年前より、企画を温め続けてきたという100周年アニバーサリーモデル。オレゴン州にあるウエスコ本社の地下倉庫から運命的に見つけ出された半世紀前の木型(ラスト)をもとに、100周年モデルにふさわしい特別なホースハイドを使い、シンプルでベーシックなボスとジョブマスターを製作。その名も「CENTURY BOSS」と「JOBMASTER 1st」。
今までは強度の問題で使用することができなかった最も負担がかかるヴァンプ部をはじめ、カウンターやシャフト、ストラップに至るまで、馬革の原皮の中でも特に肉厚で上質なポーランド産のホースハイドのみを使用。樹皮エキスを用いながらピット層に漬け込み、じっくり時間をかけて繊維間にタンニンを浸透させた本ヌメのホースハイドとなっている。仕上げにも一手間加え、さらなる強度ともっちりとした質感、そして履き込むほどに上品な艶と経年変化が現れる最高級のホースハイドである。
半世紀前のビンテージラストを使用したCENTURY BOSSは既存のラストに比べ、足幅が狭く、つま先の反り上がりが特徴となっている。バックルは逆反りのローラーバックルを使用し、ヴァンプとカウンターにはビンテージ仕様のトリプルステッチが採用されている。ハイトは10インチでレザーライニングを省略したベーシックなもので、経年変化でホースハイドならではの美しい履き皺が現れてくる。履き口のステッチはダブルの特別仕様だ。バックステイにはビンテージ感溢れる三角ステッチを採用、ソールは#700が取り付けられている。
JOBMASTER 1stも同じビンテージラストを使用し、レースパターンはレギュラー・トウを採用。ハードウエアはブラスのオールアイレットで、レザーレースはもちろん、このモデル専用のホースハイドフォルスタンが付属する。ソールは#705でハイトはスタンダードな10インチ、クォーターには特別なアニバーサーリーロゴが刻印される。バックステイにはビンテージスタイルのダブルステッチを採用。CENTURY BOSSと同様にカウンターをはじめ、ヴァンプ、ガゼットに至るまで厳選されたホースハイドを使用している。
これらの100周年アニバーサリーモデルはウエスコが所有する最初期のシューボックスをもとに製作された特別な箱に収められることになっている。100年という大きな節目に製作された、ウエスコの原点とも言えるベーシックなCENTURY BOSSとJOBMASTER 1st。まさに次の100年へと繋がる歴史的価値の高いモデルに仕上げられている。