さまざまなカスタムショップが建ち並び、日本最大の規模を誇るカスタムシティ・名古屋。その地で長きに渡りオーソドックスなチョッパーにこだわり続けてきたのが、ザ・ヘッドカンパニーだ。今回紹介する一台は、2001年XL883をベースにしたディガー。これもまた同店の他のマシンと同じく奇をてらわず基本に忠実、しかし存在感に溢れたものとなっている。
コンセプトは「気軽に乗れるオシャレなディガー」ということで、ハードテールフレームに10インチオーバーのオリジナルナロースプリンガーをセット。外装とフレームにはキャンディブルーのペイントを施すことで、派手ながらもイヤらしさのない爽やかな印象を与えることに成功している。
ロングフォークチョッパーブームが終焉を迎えた80年代初頭、それに変わる新たなスタイルとしてチョッパーとドラッグレーサーを融合して生まれたディガーは、当時、新しさに満ちたカスタムとして注目を浴びた。
あれから30年以上が経とうとしているが、他にはないルックスは、このマシンを見れば分かるとおり、今でも十分只ならぬ雰囲気を発している。そう、先人が築き上げたスタイルを継承し伝えていくこともまた、チョッパービルドには必要なこと。奇をてらわず基本に忠実……ザ・ヘッドカンパニーが作り出すマシンからは、チョッパーやディガーに対する敬意を十二分に感じ取ることができる。