1950年代初頭。H-Dがリリースしたラインナップにおいて、ビッグツインモデルがパンヘッドである。それに対して、それまでのスポーツモデル、フラットヘッド45の後継機種として1952年に満を持してH-Dカンパニーからドロップされたのが45ciのKモデル。
そして、2年後の1954年には、55ciのKHモデルへと続いていく。56年にはKH、KHKといったモデルがリリースされ、翌年57年になるとエンジンがそれまでのSV(サイドバルブ)からOHV(オーバーヘッドバルブ)に変貌を遂げる。またこの時に、現行モデルにも受け継がれるスポーツスターのネーミングで、初年度モデルが誕生することになった。
翌年58年にはそれぞれXL、XLHが登場。そして同年のレーサーモデルにはXLC(ローコンプレッションモデル)、XLCH(ハイコンプレッションモデル)の名でニューモデルがラインナップされる。59年にはXL、XLH、XLCHと3機種が用意され、1960年にXLH、XLCHの2種類が販売される事となる。
そうした歴代のスポーツスターの流れを熟知した上でオールドスクールをベースに、ヴィンテージモデルから現行車までを取り扱うのが、湘南のブルーグルーブである。今回の1969年XLCHはオリジナルのエクステリアをキープしつつ、機関系をしっかりとリペアしたコンディションの良い1台であった。代表のTAKAは「900ccのXLCHの乗り味は一度体感すると病みつきになりますよ」と、言う。機会があれば是非ともライディングを楽しんでもらいたいスポーツモデルである。