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バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。
好きな者にとっては最高の乗り物、興味ない者にとっては最低最悪の乗り物、それがチョッパーじゃ。今回はこの奥深き乗り物の大まかなあらすじを学んでみようかの。
オレにもわかると大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第19時間目はチョッパーについてである。そもそもチョッパーとは何じゃろう。フロントフォークがやたらと長いオートバイ? もちろんそれはチョッパーじゃが、それだけかがチョッパーというわけではナイ。チョッパーの語源は「チョップ=ぶった切る」。つまりノーマルの部品をぶった切って作ったオートバイのことを指す。そう考えるとボルトオンではないワンオフパーツや加工が施されたカス タムバイクも、広い意味ではすべてがチョッパーと言うこともできるのう。
チョッパーはアメリカで作られた乗り物じゃが、その始まりは1960年代。その頃のアメリカでオートバイと言えば、重くてゴツくて遅いハーレーダビッドソンと、軽くてスリムでパワフルなイギリス車が中心。一部のマニアックなハーレ一好きが軽快なバイクを作ろうと重ったるいフェンダーを切ったり英車のフェンダーに交換したり、タンクを小ぶりなものに替えたり細いフロントホイールを履かせたりしたのがチョッパーの始まりで、それがホットロッドなどとリンクしながら進化してきたと言う説がある。あるいはアウトローたちがバイクを盗み、それを持ち主に気付かれないためにパーツを取っ替えたという説。おそらく答えはひとつではなく、どちらも真実なのじゃろう。
しかしどちらにしても、何故フォークがあれほど長いのかは腑に落ちん。ま、理由などどうでもいい、理屈を語る必要のない乗り物こそが「チョッパー」なのじゃがな。
チョッパーという乗り物を世界に知らしめたのは、何と言っても1968年に公開された映画「イージーライダー」。そこではハーレーダビッドソンのチョッパーが、既存の社会や価値観を良しとしない若者たちの象徴として描かれ、世界で共感を呼んだのじゃ。
その当時にチョッパーの最先端を行っていたのがロサンゼルスにあったデンバー・チョッパー。長いフォークとちっちゃいタンクに段付きシート、シッシーバーの典型的なチョッパーは「デンバー・スタイル」と呼ばれるほどじゃ。
本来は社会からドロップアウトした人たちの乗り物だったチョッパーじゃが、アレン・ネスやらベイエリア・カスタムサイクルス (BAC)といったサンフランシスコのビルダーが精力的にチョッパーを作り始めた頃から、今のカスタムバイク的な色合いが濃くなっていく。要するに市民権を得たわけじゃな。
図解でも分かるとおり、チョッパーには本当に様々なスタイルが存在しておる。ロングフォークやらエイプハンガーは今でこそ見慣れて当たり前に感じはするが、何十年も前に初めて作った連中は一体何を考えておったのじゃろうと思うと、ワシは不思議でならん。この発想の自由さたるや、まさしくアメリカそのものじゃとワシは思うがの。
と言うわけで今回は終了。ではまた、ホグホグ。