雨水や泥、飛石などを防ぐために取り付けられている前後のフェンダー。機能を果たすのはもちろんのこと、このデザインひとつでオートバイはガラリと雰囲気が変わるのじゃ。
俺でも解ると大好評の「ブタでもわかる」、その第5時間目のお題はフェンダーである。フェンダーは日本語でいうと泥よけ。つまり雨天定行時にタイヤが巻き上げる水や泥がライダーにかかるのを防ぐためのパーツで、そもそも自転車のために考え出されたものじゃ。チョッパーと呼ばれるオートバイはフロントフェンダーをわざと装着していないものがほとんどじゃが、さすがに雨の日は前輔が跳ね上げる水しぶきで前がまったく見えなくなる。そんなときばかりはシンプル・イズ・ベストのチョッパー乗りも、フェンダーのありがたみが分かろうというもの。ま、そんなのをやせ我慢するのもチョッパー乗りの意地なんじゃろうがな。
ハーレーのフロントフェンダーは、大別すると二種類に分けられる。スポーツスターと19/21ホイールのFX系ビッグツインは、いうなればオートバイ用として普通のカタチ。しかしハーレーを代表する16インチホイールのFL系は、ものすこて深くて大きい。こちらは30年代から続くハーレーの伝統とも言えるカタチと言えるじゃろう。
対するリアは、FL系ビッグツインの深く大きいフェンダーも、ローライダーやスポーツスターのシンプルなフェンダーも、基本的なデザインは登場以来ほとんど変わる事なく現代に至っておる。このことはハーレーダビッドソンのフェンダーのデザインがいかに完成されたものかを証明しているとも言えるじゃろう。
少し変わっているのはワイドグライド系のファットボブと呼ばれるフェンダー。時は70年代、とにかく大きくてどっしりしたハーレーをなんとか軽快なバイクに仕立てようとした当時のバイク乗りたちは、英車のフェンダーを使ったりノーマルフェンダーをカットしたり位置をずらしたりと工夫をしたワケじゃ。これがチョッパーと呼ばれるようになり、それに目をつけたH-D社は「ファクトリーチョッパー」と呼ばれたファットボブ・フェンダーの「ワイドグライド」 を発売。ファットボブはいわばチョッパー乗りが生んだデザインと言えるのじゃ。
ついでにテールランプについても話しておこう。初期のハーレーは英国車のテールを使用しておったがインダストリアル・デザインに力を入れ始めた30年代後期からはオリジナル・デザインを採用。「ビーハイブ」や「テュームストーン」といった名作を世に残しておる。
いずれにしてもハーレーのフェンダーのデザインは今やオートバイのひとつの定番として、世界中のいろいろなメーカーにマネされておるというわけじゃ。
ということで5時間目は終了。ではまた、ホグホグ。