これぞチョッパースポーツスター、これぞファクトリーカスタム。そう唸ってしまう魅力的なスタイリングを有した一台、それがスポーツスターのニューモデル、XL1200V Seventy-Two (セブンティーツー)だ。2011年、同じファクトリーカスタムモデルとして登場して以来高い人気を誇る XL1200X FORTY-EIGHT (フォーティーエイト) に匹敵する存在となるに違いあるまい。
“72”の名は、イーストロサンゼルスを通るルート 72 に由来する。ここは1970年代、チョッパーカスタム全盛期だった場所で、なかでも主流となったローライダーカスタムのスタイルを踏襲しているモデルであることから、時代背景への敬意を評して名付けられた。コンパクトなピーナッツタンク (容量7.9リットル) にミニエイプバーハンドル、チョップドリアフェンダー、フロント21インチ/リア16インチホイールに奢られたホワイトウォールタイヤと、誰もが「こうカスタムしたい」と思い描く要素がすべて詰め込まれている。チョッパースタイルであることが明確なので、“ここからどう変えていくか”について想いを巡らせてしまう一台とも言えよう。ハーレーならではのフォルムに心奪われる人も少なくないだろう。
もう“見たまま”というほかない70年代チョッパーのスタイルにまとまっていますね。エイプバーにピーナッツタンク、なかでも真っ赤なキャンディペイントなどは’70s を完全にイメージしたものと言えるでしょう。スポーツスターをこうしたチョッパーライクにカスタムするのは主流ではないのですが、もしかしたらこのスタイルが流行となるかもしれませんね。2012年モデルに共通して見えるのは“原点回帰”というテーマでしょうか。スイッチバックもスリムもそうですが、70年代以前のスタイルを踏襲しているものばかり。当時の背景を良く知る年代の人にはドンピシャのラインナップでしょう。
(ハーレーダビッドソン高知 店長 吉川雅人氏)