VIRGIN HARLEY | ハーレーサドルバッグのフルカスタム ラフテールのプレミアムライン ブロンコ 特集記事&最新情報

サドルバッグのフルカスタム、ラフテールのプレミアムライン「BRONCO」
取材協力/ラフテール  写真・文/モリヤン  構成/VIRGIN HARLEY.com 編集部
掲載日/2015年5月29日

ABOUT ROUGH TAIL

ハーレーライフを彩るアイテムを
数多くラインナップするラフテール

ラフテールは国道6号線沿いにあり、広いパーキングには休日ともなれば、数多くのハーレー乗りが集う。まるでミーティングでも開催されているのかと間違うほどの日もあるというほど、このショップはハーレー乗りたちに愛されている。店内はオリジナルのサドルバッグを筆頭に、ウォレットやショルダーバッグの他、Tシャツや各種ウェアも数多く販売していて、一日中このお店にいてもまったく飽きることがない。扱われるアイテムは、ショップオリジナルの物はもちろんのこと、仕入れているアイテムもすべてクオリティーの高さにこだわるものばかりである。今回は、サドルバッグのプレミアムラインというワンランク上のカテゴリー第二弾、「ブロンコ」について、レポートしよう。

INTERVIEW

北関東のハーレー文化を
牽引するショップとしての位置

広い関東平野の中でも、北関東エリアは起伏の少ない広大な土地。そこに住むモーターヘッドたちは、ずいぶん古くからハーレーに乗っていた。狭苦しい大都会とは違って、のびのびバイクを走らせられるフィールド。ラフテールが、どこかアメリカ的でもあるこの北関東を拠点としたショップを立ち上げたのは、2003年のことである。そこでラフテールのスタッフ、島田氏に話を伺った。

 

ーラフテールは、元々レザーショップとしてオープンしたのですか?

島田● 最初はウェアや各種アイテムを仕入れて扱うショップとして始めました。当時、このエリアにはバイクを販売するショップやハーレーディーラー、カスタムショップなどはあったものの、アイテムを扱う専門店はなかったんですよ。

ー最初はこの場所ではなかったですよね?

島田● ここに移転したのは8年ほど前ですね。オリジナルレザーアイテムは2004年からリリースしてますが、自社生産に移行したのがちょうどそのタイミングです。最初にやったのが、今でも定番商品でもあるサドルバッグのシャーマンとワンネスです。

ーサドルバッグを商品に選んだわけは何なんでしょう。

島田● ショップを立ち上げてからしばらくして、馬具を製作している工房と出会ったんです。そこの職人がこちらに来てオリジナルサドルバッグを製作することになっていったんですね。この場所に移転した理由は、ショップの裏に工房を持てるということでもあったんです。パーキングも広いので、まるで道の駅みたいな存在になっていますけどね。

ラフテールのスタッフとして7年目の島田仁氏。企画として様々なアイデア商品を生み出すキーマンである。現在進めているのは、ショートウォレット。レザーだけではなく、他の素材を使用したアイテムも色々と企画中。

ーサドルバッグのプレミアムラインについて、聞かせてください。

島田● 僕らの製作するレザーアイテムのこだわりは、第一に品質の高さです。一般の目からすると、機械縫いの量産品は品質が悪く、手縫いのバッグこそが高品質かと思われがちですが、高性能のミシンを使ったきめ細かい機械縫いを徹底的に追求して、頑丈で品質の高いバッグを製作しています。その中でも特別なプレミアムラインナップとして、質実剛健なベースバッグをモチーフに、繊細な刺繍をあしらったデザインや、24金メッキ加工を施したバックルやコンチョなどを採用したサドルバッグを製作しました。

ープレミアムラインを製作する意図は、どんなところにあったのでしょう。

島田● バイクをカスタムするのと同じ考え方で、アイテムもカスタムしたいと言う発想ですね。これまでも、たとえばピンストライプをサドルバッグに入れる等の特別仕様のモデルをリリースしてきました。ピンストを入れて限定販売したバッグの評判は上々で、それでは次に何をしようかと考えた時に、ウエスタンブーツに刺繍を入れたカスタムのようなことはできないか、と思いついたんです。

ー確かにブーツをカスタマイズするような発想ですが、簡単なことではない気がしますが。

島田● そうなんです。何しろ革の厚みが全然違います。ウエスタンブーツなら1ミリにも満たない革が素材なので、繊細な刺繍も簡単ですが、サドルバッグは、厚みが4ミリもある。それをミシンで縫うノウハウはあるけれども、刺繍用の糸は細くなければならない。だから困難を極めましたね。でも克服しました。その点はまぁ企業秘密ですが。

ープレミアムライン第一弾の「ロデオ」は、どんなサドルバッグなのですか?

島田● 刺繍の入るパッチをバッグ本体と同時に縫い込むという特別仕様です。コンチョやバックルには24金メッキを施して、ワンランク上の商品としてラインナップしました。

ー「ブロンコ」は、さらに進化した仕様ということでしょうか。

島田● 刺繍を施すパッチを本体と同時に縫うことを止めて、独立した構造に変更しました。これは、もし刺繍糸が長年の使用で切れてしまった場合、パッチだけを外して補修することができます。その点が大きな違いとなっています。

PROFESSIONAL WORK

職人の手が生み出す
最高品質の各種アイテムたち

ラフテールレザーワークスは、オリジナルアイテムとして、すべて国内の工房で製作されている。ショップの奥にも製作工房を完備して、そこには革を打ち抜く専用のプレス機械や、皮革専用の工業ミシン「YAKUMO471」というヘビーデューティーなミシンも完備されている。素材である牛革も国内品と、どこを見ても品質へのこだわりが熱いのだ。手縫いではなく機械縫いでなければ表現できないきめ細かい仕上がりと品質。長く使ってその価値を何倍にも広げていくアイテム作りこそが、ラフテールのポリシーなのである。もちろん、壊れた場合の修理まで考えられた構造であることは当然。修理しながら長く使用することが前提の製品なのである。(取材協力:ハーレーダビッドソン テラカド

 

定番サドルバッグのワンネスをベースに、繊細な刺繍を施したブロンコの「BON-01」。4ミリ厚のシュリンクレザーを使用した柔らかい手触りのサドバッグだ。

構造はドラミング加工された柔らかい革を使用した袋状で、バッグの形状変化による使いやすさがある。

プレミアムラインの第一弾である「ロデオ」は在庫に限りがある。元々400個の限定生産品ゆえ、残るはこのワンネスタイプのみ。

ブロンコのワンネスタイプを最新のローライダーに装着してみると、こんな感じのシルエットとなる。

こちらは、シャーマンタイプの「BSH-01」。4ミリ厚のスムースレザーを使用したハードパッケージとなっている。

シンプルなデザインの「コヨーテ」。サイズはMである。容量は約7リットルで、スポーツスターやダイナにお勧め。

マフラーのある車体の右側にも装着可能な「コヨーテ」のSサイズは容量が6リットル。最小限のアイテム携行用に。

ウォレットもラフテールのオリジナル。使用するほどに使い込んだ味わいが出るクオリティの高さが自慢である。

ショップの奥には製作工房がある。これは抜き型からレザーパーツを制作するプレス機械。革を抜く行程にも、細いノウハウが必要だという。

10金属製の抜き型も当然手作り。デザインと機能を両立させるサドルバッグ作りには様々な形の抜き型が使用されているのだ。

11分厚い革を正確に縫い上げることができる、皮革専用のミシン。現在ではもう生産されていない、これもまたこだわりの一品である。

12製作するアイテムによって、使い分けるのが糸である。特にブロンコの場合は、穴開けから本縫いまで、数回に分けた行程を経て製品が出来上がって行くのだ。

13バッグはすべて、人の手によって縫い上げられていく。繊細で頑丈なサドルバッグは、均等なクオリティが保たれているのだ。

14刺繍は、専用の機械で製作されている。糸の選び方やプログラミングにも細かいノウハウがあり、正確なデザインが表現されている。

15型に固定された皮革を機械にセットする。刺繍専用の機械があってこそ、様々なデザインの刺繍が量産できようになったのだ。

SHOP INFORMATION

ルート66にあるような
アメリカンカントリーなお店

パーキングにはクルマ10台以上、バイクなら40台は駐車可能である。ツーリング好きには分かりやすいアイコンとなっていて、休日には訪れるバイクやクルマが後を絶たない。待ち合わせ場所にも使われてしまうというショップだが、ハーレー乗りにとって居心地の良い環境というべきだろう。隣には、美味いハンバーガーショップも併設されている。

ROUGH TAIL

住所/茨城県ひたちなか市稲田1048-86 ( 拡大地図を見る
電話/029-212-3766
営業/10:00~19:00
定休/毎週水曜日

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