2015年にデビューしたハーレーのニューカマー、ストリート750。排気量750cc/水冷Vツイン『レボリューションX』を搭載するまったく新しいこのモデルのカスタムという、これまでとは異なるアプローチが求められる命題に対し、全国のショップがあらゆるアイディアを駆使して取り組んでいるところだ。
日本の首都・東京の中心地に構えるハーレーダビッドソン新宿は、ふたつのテーマをもってアプローチを試みた。そのひとつがこの青いカスタム ストリート750だ。テーマはずばり「往年のフラットトラックレーサー」。111年におよぶハーレーの歴史にさんぜんと輝く栄光のレーサーを、ストリート750で見事に再現した。
このストリート750そのものはスタイリッシュなモデルなので、無駄にマッシブな部分を削ぎ落してやればそれだけでスリムな車体が顔をのぞかせる。プロデュースしたクロームコンサルタントの高地和馬さんはその特性を最大限に活かし、細身のフューエルタンクをワンオフ製作、そしてリアエンドもコンパクトにまとめた。グライド製ホイールを用いて前後とも18インチ化し、足まわりの印象も一変している。
「せっかくタンクをワンオフ製作したので、素地を活かしたかった」
と、アルミ地を残しつつブルーとゴールドのピンラインでアクセントを加えたグラフィックも秀逸。ダークなボディ全体を引き立てる仕上げはお見事のひとことだ。
最新モデルながら、スタイルは古き良き時代のスクランブラーそのもの。新宿という華やかな街に居を構えるショップだからこその発想から生まれた、新しいストリートバイクと言えよう。