第1回 キャブの仕組
キャブレターの役割は、バイクの異なる走行状況(低速~高速時など)において、エンジンが求める混合気を「適切な状態」で「適切な量」を作り、制御することです。
キャブレターの役割は、バイクの異なる走行状況(低速~高速時など)において、エンジンが求める混合気を「適切な状態」で「適切な量」を作り、制御することです。
1988年、ハーレーではスポーツスターに初めてCVキャブレター(以下、CVキャブ)が採用されました。それ以来18年、1部の機種には電子制御のフュ-エルインジェクションが採用されているにも関わらず、このキャブレター(以下、キャブ)が使い続けられているのはなぜでしょう?
一般的にキャブレターのセッティングは、数値の変更ができるさまざまな場所があります。しかし純正CVの場合、固定されていたり、種類が限られていたりします。純正部品を使ってのセッティングは、それを遵守しなければなりません。
今回はCVキャブにおけるセッティングパーツについて書いてみましょう。CVキャブレター用のセッティングパーツはたくさんあります。代表的なパーツといえば「ダイノジェット」とその発展型の「ダイノジェット・サンダースライド」でしょう。
キャブレターを外そうとする場合、エアクリーナー、燃料ホース、アクセルワイヤー、バキュームホース、エンリッチナーを外さなければなりません。順を追って各部位の取り外しの際の注意点と、セッティングパーツ以外にも必要になるパーツ、用意していた方が良いパーツを解説します。
ダイノジェットなどのセッティングパーツには、取り扱い説明書に「組み込み時に発生しやすい問題」について、いくつかの解決方法が書いてあります。参考までにこちらでもご紹介しましょう。
前回はミクスチャースクリューが中心の低速時のトラブルシューティングの話でした。今回はメインジェット(以下、MJ)とジェットニードル(以下、JN)で調整を行う、高速時のトラブルシューティングの話です。
ここはジェットニードル(以下、JN)による調整域になりますが、チューニングパーツの中にはJNをその特性に合わせるため、専用品に換えるものが多くあります。
9回渡って執筆してきました当コラム、最終回になります。今回は、今までのコラムの総集編ということで「CVキャブレターとハーレー」という視点から、改めてCVキャブレターについて考えてみたいと思います。