現代のオートバイにはたくさんの電気部品が使用されています。ハーレーも例外なく、現行モデルには多数の電装品が搭載されています。今回はそのお話です。
車両チェック中。
まず電気の基本は配線ですので、配線の種類から勉強します。ハーレーの配線は太さが16種類、色に20度の種類があり、組み合わせにより成立しています。電気を多く流す配線は太く、少ない場合は細くできていて、見分けができるようカラフルな色で彩られています。この色や太さは配線図に記載されているので、線図を読みながら電気装置の場所や配線の場所を確認することができます。あとはオプションパーツなどを取り付けしたり、修理するために配線を加工する技術として、ハンダ付けやコネクタ製作を行います。
次に始動充電装置の動的確認を行います。まず始動装置は大きな電流が流れる場所で、少し不具合があるだけでエンジンの始動に影響があるので、サーキットテスタを使用し動作確認します。使用するサーキットテスタはハーレーの SSTという非常に高価で一般には出回っていないものですが、ハーレー専科の学生にはガンガン使用してもらっています。充電装置も電装系の要の部品ですので、発電状況をサーキットテスタで点検整備していきます。
デジタルテクニシャン II で診断中。
最後にデジタルテクニシャン II の使用方法となります。デジタルテクニシャン II はハーレー専用の故障診断機で、あらゆる機能が凝縮されています。車両に搭載されているエンジン・コントロールユニットなどとの通信が可能で、エンジンの回転、温度、噴射、点火状況の確認などはもちろんのと、トラブルがある場合の故障状況、コンピューターの書き換え、故障診断、サービスマニュアル閲覧、アクティブ診断、車両のデータ取りなど多岐に渡って使用できるハーレーの整備には必要不可欠なテスタです。これも正規販売店で働くメカニック以外はハーレー専科の学生のみが使用できるもので、即戦力として期待されている表れとなります。
以上、車両の電装品整備でした。