「夏は単なる季節ではない。それは心の形なのだ」
そんな言葉がサーフィン映画『エンドレスサマー』の冒頭に出てくる。終わりなき夏を求めて旅をする。カッコ良すぎるだろうと思いながらも、いつかはそんな旅をしてみたいと思っていた 20 代。
それから四半世紀。少しは自分の理想な旅の仕方が出来てきたのだろうと思っている。夏を追いかけるサーフトリップとは違うけれども、バイクでの旅も何かを求めて旅をする。それは自分だけが満足できる道や景色という現実的なことであったり、走ることの気持ち良さという心の状態だったりする。目的が何であろうと、場所が何処であろうと、長かろうが短かろうが、その過程から全てを楽しめるのが旅。そしてカメラマンであるオレ的には、その旅をどうやって写真という手段で表現できるか? が永遠の課題。
今回から始まるこのコラム、バイクでの旅と写真での表現、そんなテーマで気楽にやらしていただこうと思っている。よろしくお付き合いをお願いします。
ツーリングマガジン アウトライダー など二輪誌を中心に雑誌、広告等で活躍中のカメラマン。愛車は 2010年式 FLTRX ロードグライドカスタム。日本の古典芸能やアメリカインディアン等の文化から多大なる影響を受ける。バイクによる旅の写真や水中写真をライフワークとし、日本やアメリカ、ルート66などの風景を自らバイクで走って撮影するスタイル。「職業=旅人なんて書きたいけど、そこまで旅できていない」という。なぜか誌面に顔を出していること多し。