最近同僚のメカニックに「飯を食うのが異常に遅い」と言われ、掃除の時間に給食を食べる少年の気持ちを知った芦田です。皆様いかがお過ごしでしょうか? 今回ご紹介するのは、メカニック中級編の<異音修理>です。ご飯を食べるのは遅くとも、お客様が来店して駐車場に止めるまでにこの診断を頭の中で終えたので、まずはヨシとしたいところです!
6カ月点検での入庫で点検しましたが、何やら耳障りな音が…。気になる、気になりますよぉ。クラスで気になる女の子が隣りの席に座ったときほど気になります。車両の距離は5万キロを超えるなど、コンスタントに距離は稼いでいるようです。今回はメカニック中級編!<異音解析>の修理作業になります。
いきなり意味不明な見出しで申し訳ありません! しかしながら、この修理でもっとも重要なポイントをお伝えできれば、と思います。今回のようなケースでもっとも強力な武器となるのは<経験値>です。以前に「経験さえあれば1秒で粗方の的を絞れます」と申し上げましたが、「そんな経験したことないさ!」という場合、「発生場所」「音の質」「大きさ」「間隔(パルス)」、そして「いつ」「どんなときに」「どのように」「何をしてから?」というところまで解析していきます。 ここで場所を間違えると逮捕されます(ウソです)。
今回のトラブルケースは、割りと一般的に発生しやすい症状です。スプリング式テンショナー使用モデルはオイル交換頻度にもよりますが、端的に言ってしまえば消耗品の領域。現行モデルに関しては油圧式になっており、シューの材質も改良されておりますので、さらに長期的に使用することができると思われます。もし予算的かつパフォーマンス的に許されるのであれば、ぜひ現行モデルのモノか、S/E製のサポートアッセンブリーがオススメです。オイルポンプの送還量も強化されていますし、メリットもたくさんあります。言うことナシですよ!
広畑日産自動車・H-D事業部で経験を積み、25歳のときに「アメリカのディーラーに勤めたい」と単身渡米。アリゾナ、ラスベガスと約2年間におよぶディーラー勤務を経て帰国。現在はH-Dシティ中野店でメカニック主任として活躍中。V-RODでドラッグレースに興じるなど、幅広いハーレーライフの楽しみ方を知っている。