愛知県豊田市で IRONS MOTORCYCLE を率いる村里大吾の最新作。鮮烈なキャンディブルーとマッシブなフォルムが印象深いご覧の一台、ベースマシンは H-D唯一の水冷ユニットを搭載する V-ロッドだ。
排気量 1250cc の DOHC エンジンを搭載した VRSC = V-ロッドがデビューしたのは2003年。以来じっくりと進化しながら派生モデルを輩出し、次世代 H-D のアイコンとして認知され今に至るが、09年に登場した VRSCF = V-ROD マッスルは、ロー&ロングな元来のスタイリングを保持しつつ、新設計のエクステリアを備えよりスパルタンに進化した Vロッドとして話題となった。
「マッスル」という名は、決して伊達ではない。巷で「ハーレーなのにハーレーらしくない」と評される所以は、戦闘的なルックスのみならず、空冷 OHV のそれとは明らかに異なるエンジンフィール、圧倒的なポテンシャルによるものだ。高剛性の倒立フォークや ABS、スリッパークラッチ等、高速走行時の安全マージンを確保する標準装備しかり。
全長2410mm × 全幅950mm × 全高1130mm という車格。ちなみに加重時シート高は 640mm と低めだが、それでも平均的日本人では少々持てあますくらいにグラマラス。フォワードコントロールがそれに拍車をかけているのは疑いのない事実だ。上半身は程よくタイトだが、両足を思い切り前に投げ出すようなポジションで、下半身の踏ん張りが取り辛い。風圧が高まる高速走行時ほどそれが助長されるのは、言うまでもないだろう。元来ポテンシャルの高いモデルだけにこれは歯痒い。