カフェレーサー。60年代、公道レースに熱を上げていたイギリスのロッカーズたちが好んだスタイルで、スピードや旋回性能を追求し、独特のカウルシートやセパレートハンドルを装着した一人乗り仕様のカスタムだ。
エンジンがラバーマウント化された04年より前の年式のスポーツスターは、作りがコンパクトで走りを意識したスタイルを構築しやすいことから、今もってカスタムの題材として人気のあるモデルであり、カフェレーサーに仕立てられることも少なくない。
この車両を手がけたのは大阪府豊中市を拠点とするモーターガレージグッズ。ハーレーのみならず国産車も広く取り扱う同店は、これまでにヤマハSRなどをベースに数多くのカフェレーサーを製作してきた経験を持つ。そうして培ってきたバランス感覚やパーツの選定眼があるからこそ、スポーツスターのマッシブなイメージを保ちつつ、スパルタンすぎず気兼ねなく毎日の足に使えるカフェスタイルが実現できたのである。
良い意味でハーレーであることにこだわりを持たず固執しない、幅広いスタンスを持つグッズだからこそ作り得た一台だと言えるだろう。