VIRGIN HARLEY |  1955年式 FLフルカスタム

1955年式 FL

  • 掲載日/ 2010年08月27日【フルカスタム】
  • 撮影/磯部 孝夫
    本記事は HOTBIKE japan vol.114 にて掲載されたものです
1955年式 FLのフルカスタム画像
1955年式 FLのフルカスタム画像

旧車ならではのライドフィールを引き出したチョッパー
“ハーレーらしさ”という原点が潜む

ナニワのシンボル・通天閣の元に広がる歓楽街。その裏路地にひっそりと佇むご覧のチョッパーは、大阪市生野区にあるビンティッジハーレーのスペシャリスト、村山モーターサイクルにより製作された。

スラリとしたルックスがそそるH-D GENUINE製ストレートレグ・リジッドフレーム。この美しい骨格は55 FL = ハイドラグライドに採用されたもので、エンジン&トランスも同年式のマッチング。キャスター角度が任意で微調整可能な同年代のサイドカー用トリプルツリーにより、若干寝かされたグライドフォークもしかり。さらに適度なエクステンドとフォークブーツ、21インチのフロントホイールが加味され、軽快かつワイルドなフロント周りが形成される。

「カスタムなんて大それたものじゃないが、安全でつぶれないように作った地域密着型のチョッパーだよ」

村山のコンセプトの通り、丁寧に整備された排気量74ci = 1200ccのオールドモーターと4spトランスが、軽量コンパクトにシェイプされた車体をグイグイと加速させる。

ディテイルを見れば、手練メカニックとして知られる彼の飾らない、しかし旧車好きならではの人柄も見える。カルトでもB級でもなく目新しくもない。しかし絶対に外さない。さりげなく粋なこのセンスが投影されたチョッパーこそ村山の真骨頂である。

走行に支障の出るモディファイや奇をてらうことなく、旧車ならではのライドフィードを引き出したチョッパー。

□ ■ □ ■ □

「なぜハーレーなのか」

華やかなカスタムショーが盛況を極める昨今、これを読むみなさんには今一度それを考えてみて欲しい。ビンティッジハーレーを心から愛する村山のカスタムマナーに、ボクはその回答が隠されているような気がする。

1955年式 FLのフルカスタム画像

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1955年式 FLのフルカスタム画像
キャンディーレッドのピーナッツタンク。英国産ワッセルに見えるが、答えはたぶん「どーでもいいやんそんなの」だろう。
1955年式 FLのフルカスタム画像
整備性を考慮してシートポストが活かされたシートマウント。骨格に無用なダメージを与えないためでもある。
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シッシーバーにルーカステールランプ。やる気を感じさせない村山氏らしいディテイル。取り付けマウントは堅実そのもの。
1955年式 FLのフルカスタム画像
プライマリーカバーは中~後期タイプで、経年で曇ったクロームメッキも渋い。バードの刻印のカバーはスーペリア。
SHOP INFO.
住所/大阪市生野区田島5-7-32
電話/06-6758-3782
営業/11:00~12:00、16:30~
定休日/火曜、第2・4・5日曜

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