走りの魅力を削ぐことなく
ダイナらしく変貌を遂げた一台
クロームとブラックのコントラスト、そして純正と社外パーツのバランスが絶妙なダイナである。ワイドグライドベースのこのカスタムは、社外パーツで随分と雰囲気を変えているように見えるが、純正/社外品の変更点数はほぼ同じ。タンクにマフラー、フォークにリアフェンダーはノーマルパーツのままである。
と言っても、タンクはエグリ加工を施し別物となり、フォークにトリプルツリーはダイヤモンドコート+ブラックペイントという懲りよう。またインパクトの大きさとしては、フロント23インチ、リア18インチにサイズアップしたホイールもある。製作したのはハーレーダビッドソン幕張で、社外パーツばかりに頼るのではなく、独自の工夫を加えることで、スタンダードの雰囲気を残しながら別物を生み出すようにしたと言う。
「とくに苦労したところは、ノーマルパーツをどう生かすか、でした。タンクは大加工となりましたが、バイクの雰囲気をガラリと変えることに成功したと思います。もともと付いていたものだから、他のパーツとのマッチングもいい。細かいところでは、ドライブベルトカバーをドリルド加工するなど、工夫しています」
と言うのは、店長の小田島さん。
エンジンはストックのままだが、96ciの排気量があれば十分との考えてルックス中心のカスタムとなった。しかし、ホイールやリアショックなど機能パーツの変更から、スタンダードとは異なる乗り味も楽しめる。パーツコーディネート力を生かし、ダイナらしい走りの魅力を削ぐことなく洗練の変貌を遂げた1台である。
カスタムの詳細をチェック!
ミニスクープバーによりアップライトなポジションに変更。ハンドルバー、ライザー、トリプルツリー、フォークと、コントラストを意識したパーツチョイスがなされている。
リボルバーの弾倉をイメージしたライザーで4インチアップ。クロームとゴールドの組み合わせは、ヘッドライトやハンドルグリップ周りとコーディネートされている。
シンプルなリアショックは手頃な価格で人気のプログレッシブ製の12インチに交換。乗り心地とローダウン化を両立しようとするなら、このあたりが妥当な選択になるだろう。
シンプルなボタン式スイッチやビレットレバーは、PMのカンツァーをチョイス。ビレットタイプのグリップに合わせ、ブレーキバンジョー部もワッシャーを組み合わせている。
ヘッドライトはヘッドウインズのトマホークに変更。太くたくましいフォークチューブのあいだでクラシカルな顔を生み出す。トリプルツリーもダイヤモンドコートによりブラックに変更。
薄く小振りなシートはノーマルベースで張替えにより製作。がらりと印象を変えている。興味ある方は、H-D幕張に「ダイア×オーストリッチのシート」で尋ねてみるとよい。
ブレーキ周りもホイールに合わせPMで揃える。キャリパーは6ポッド、ディスクローターは13inのドミノで、ホースはプロトのスウェッジラインを組み、ブラックで統一する。
フォワードコントロールはPMのビレットタイプに変更。ノーマルの鋳物+メッキに対し、ビレットのそれは質感がまったく異なる。華奢に見えるが剛性は十分に確保している。
プライマリーはやはりPMを使いオープン化。クラッチ ASSY とともにカンツァーを選択する。大幅な軽量化とともに、乾式クラッチの「カラカラ…」という独特の音が楽しめる。
リアブレーキは効く仕様だ。キャリパーをPMの4ポッドに、ローターは同社の 11.5in でスポーク部にデザインをホイールに合わせる。積極的なコントロールが可能になった。
リアホイールはPMドミノで18in。フロントが 23in もあるため、そんなに大きくは見えない。リム幅 5.5in ゆえタイヤはワイドラジアルに。ドリブンプーリーもPM製。
テールランプはジャパンドラッグ製のブラスリング入りスパルト。ウインカーはポッシュファクトリーのコフィンタイプを使う。リアフェンダーはノーマルをそのまま利用する。
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