VIRGIN HARLEY |  ファッションチェック2010年12月編ファッション講座

ファッションチェック2010年12月編

  • 掲載日/ 2010年12月10日【ファッション講座】

バイクファッションの画像

デビルアロー綿秡の
ストリートファッションチェック

あー寒い! と、外に出ることすらおっくうになる……なーんて方、いらっしゃいませんか? 実は私、冬こそ着こなしが楽しめる季節だと思っていて、いつもいろんなコーディネートを試みて遊んでいます。そう、冬はどうしても重ね着せねばならず、そのため「中は見えさえしなければ」とカンタンに済ませてしまいがちですが、それではいけません! バイク乗りたる者、周囲から「あの人、カッコよく走ってるね」と思われるための努力をし、バイクに憧れる若者の手本とならなければ。今回は埼玉スポーツスターミーティングの参加者と バイクブロス 営業部というユニークな顔ぶれを前に、それぞれの着こなしを手厳しくチェックしていきますよ!

Riders Style01

バイクファッションの画像

がねさん(30) / 会社員 Harley-Davidson 2008 XL883L

素人ウケが良いメジャー
ブランドは個性を無くす!?

綿秡アドバイス

バイクから離れても違和感ないファッション……私は好きですね~。フライトジャケットを羽織って思いっきりアメカジファッションでコーデし、インナーのパーカーが差し色になってGOOD! そして各アイテムのサイジングも良いと思います。しかしっ……こんなファッションを着こなす人って山ほどいるんですよ。ダサくはないケド、個性という点では弱さが残り、オシャレ感もやや薄めかな。メジャーなアパレルブランドを着ていればファッション的に失敗する確立は少なく、安心感があると思いますが、多くの人が同じ格好をしていることも忘れてはいけませんよ。

バイクファッションの画像
【左】サングラスが似合っていますね~。これは掛け方にポイントがあります。私がアイウェアにこだわること、それは掛けたときのサングラスと眉毛の位置関係です。私は顔がデカイため、レンズの大きさにも気を遣いますが、特に眉毛がほぼ隠れるように調整しています。眉毛とレンズフレームの位置の間隔が開いていると間が抜けて見えるからです(Riders Style.4 参照)。どこを調整するかというと、“鼻当ての位置”を調整します。日本人は鼻が低いため、ズリ落ちてきまうんです(涙)。アイウェア専門店で調整できますので、ご自身に合った掛け方を相談してください。洋服を着替えるようにサングラスも使い分けると、ファッションの楽しさもグッと広がりますよ。 【中央】バイクのカスタムと一緒で個性出したいのなら、“AVI〇〇X”は無いんじゃないの? たくさんのハーレー乗りが着てるよね。チラリと覗くインナーの黒が重たいかな。 【右】ボトムスのレングスはいい感じです。バイク用のブーツはチェンジペダルでの痛みを防いでくれますが、いかにもバイク専用の印象が強く、オシャレ感が薄いです。一般のブーツでも、チェンジペダルで傷ついた箇所をクリーム等で手入れすればそんなに目立たないと思いますよ。

Riders Style02

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エリさん / 保育士 Harley-Davidson 2005 XL1200R

愛車のカラーとオーナーの
カラーコーデが派手すぎ!?

綿秡アドバイス

バランスが取れた体型のエリさん。こんなスタイルなら、何を着ても似合うので羨ましい~(笑)。オーナーだけのファッションを見るならOKだけど、イエローカラーのスポにオレンジカラーのアウターってちょっと色が主張しすぎでは? 夜間走行には目立って安全性があるかもしれないけど、個人の好みの差はあるけど派手すぎじゃないかな(汗)。僕はこれまで多くのバイク乗りの“黒づくめファッション”を否定してきましたが、エリさんに関しては愛車がイエローなんで、ファッションは控えめなカラーの方がバランス良かったでしょうね。アウターは視覚に入る面積が大きいからね。

バイクファッションの画像
【左】ワッチ(ニット帽)はパープル系のカラーが、オレンジのアウターとのカラーコーデは相性良いのですが、どうも派手なカラーがウインタースポーツウェアを連想してしまいます。トーンを抑えたカラーなら違和感ないでしょう。  【中央】インナーの黒いハイネックも防寒の為に着ていると思いますが、ファッション的には……。オシャレ感を演出するなら、女性らしい衿ぐりの深いインナー+防寒対策にストールがオススメ! 茶系のインナーもオレンジのアウターと同系色でかぶってしまい地味な印象に。 【右】ウエスタンブーツはエンジニアブーツに比べ足元が重たく見えずスッキリとし、タウンユースでも重宝しますね。

Riders Style03

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ヤコシバさん(25) / 会社員 Harley-Davidson 1995 XLH883

自身のキャラを確立した
スタイルはとっても好印象!

綿秡アドバイス

25歳の若さで愛車のハーレーにも手を加えて、さらにファッションも楽しむ! どちらかに片寄らずイイですね~ヤシコバさん! 今回のファッションは好みが分かれるところでしょうが、私はオシャレだと思います。まず自分のキャラを確立して、アイテムをセレクトしてコーデしているのがとても好印象。そのファッションが自分に似合うかどうか?が、自身が把握していると思います。“自分に似合うか?”というギモンは誰もが抱いたことがあるでしょうが、コレ肝心なんです。それが分からないバイク乗りが多すぎると思う今日この頃……。レザーを身にまとえば、誰でもワイルドな男になると思っている勘違いな男って、皆さんの身近にいるでしょ?(笑)

バイクファッションの画像
【左】ワインカラーのスポーティーなZIPパーカ。カスタムした愛車との相性もイイね! 実際、当ショップでもこんなカラーをセレクトする人ってファッション好きな人が多いですよね。ファッションに自信の無い人って“こんなカラー、何と合わせれば良いか分からない”って人が多く、そんな人たちは黒・紺・茶等……結局こんな無難な色をセレクトするんですよ。もったいないよね。【中央】細身なパンツは、ヒップポケットがインパクト大!なレインボーのアクセント。こういう遊び心って大事だよね。この“レインボー柄”があるのとないのではまったく印象違うからね。【右】チェリーレッドの8ホールのブーツ。アウターのカラーと合わせて一体感があります。しかし残念なのがパンツの裾幅が細いので収まりが悪いのがマイナスポイント。もう少し裾幅が広いボトムスでアウトにするか? ブーツインでスッキリ見せるか? インしてバイクに跨ると8ホールでは裾が出てくる可能性があります。タウンユースなら問題ないと思うけど、バイクに乗ってブーツインするなら10ホールがオススメですね。

Riders Style04

バイクファッションの画像

イシデさん(23) / バイクブロス首都圏営業部 HONDA STEED 400

オシャレを楽しんでいると思うが
実は若干残念なコーデ……

綿秡アドバイス

ライダースジャケットにパーカーをレイヤード。うん! こんな着こなし、私は好きです! ライダースジャケットだけではハードな印象もフードを出して立体感が生まれれば、ハード過ぎずカジュアル感を演出することができます。ボトムスはインディゴカラーの太めのジーンズで裾の“半出し”テクを投入!(某ファッション雑誌で推薦) バイク雑誌だけでなく、ファッション紙にも目を通しているのでしょうか? 最近の若者のバイク離れの中、22歳という若さで貴重なバイク乗りのイシデさん。将来のバイク業界を引っ張ってくれるのを期待したいですね。頑張ってくださいね!

バイクファッションの画像
【左】この画像でファッションの何をコメントするか悩みます(涙)。“ヘルメットの被り方が変っ!”としかコメントがないのですが……アイウェアの掛け方はあえてノーコメント(笑)。基本ヘッドウェアも同じだけど、眉毛が隠れるくらい深く被るといいんだけどね。【中央】毎回当講座で“コーデに差し色を!”と話してきました。赤いベルトは差し色となっていますが……ここに差し色?って感想です。しかも40代の私が懐かしく感じる細ベルト。学生時代の“ボンタン”に細ベルトを思い出しましたよ(笑)。 【右】サンドベージュのデザインあるブーツ。某ファッション雑誌で推薦している“半出し”テク。ファッション雑誌を見て自分も真似しようと思うと危険です。相手はモデルさんですから……。一般人には難易度が高いですよ。ボトムスの裾幅とブーツの履き口の相性がキモでして、何でも相性が良いとは限りません。このブーツでインしたいなら細めのスキニーが相性良く、簡単にまとまりますね。

Riders Style05

バイクファッションの画像

ゆりねぇさん / バイクブロス首都圏営業部 YAMAHA YZF-R6

モデルの様なポージングでも
誤魔化しきれない痛コーデ!

綿秡アドバイス

スーパースポーツにお乗りのゆりねぇさん。私のバイク暦は28年に及びますが、どちらかと言えば“ファッションの一部”として楽しんでいまして、そんな私と比べたら、「価値観が違いすぎて話にならないっ!(怒)」ってねぇさんの声が聞こえてきそうです……(汗)。走りを追求するスーパースポーツ乗りのファッションに対して、アパレル業界の私からはコメントないです。機能性や着やすさを追及するなら、オシャレは犠牲になりますからね~。SS乗り仲間たちの華として、これからもバイクライフを楽しんでくださいませ。

バイクファッションの画像
【左】アウトドアブランドで有名なモンベルの多彩な機能を備えた高機能パーカ。防風性、高い保温性、さらに強度に優れた生地など、この季節にはバイク乗りにピッタリなアウターで文句ナシ。ファッション面を除けば……(涙)。「寒いから」とか、「風が……」といった理由は分かるんですが、“ファッション講座”としてのコメントは……“ダ・サ・イ!”の一言だけっ。百歩譲って防寒性のために着用していると思うんですが、女性なんだから黒色はないですよ~。女性らしい華やかなカラーをセレクトしたらもっと可愛くなるのに。競馬・競艇場などで楽しんでいるオジサマたちも同じの着ていそうな色じゃない?(笑)【中央】キャミソールは夏に素肌に着ると可愛いんだけど、何でハイネックに合わせているの? 季節感も若干ズレていますよ~。今年の夏も「肩を出したくない」、または「二の腕を隠したい」という理由で“若いと呼べる年齢じゃない女性”がキャミ下にTシャツを合わせるレイヤードの着こなしが印象的だったけど、何でハイネックに? 女性らしさを演出したかったのかなぁ? 【右】サンドベージュのウエスタンブーツは黒色のボトムスとのカラーバランスがイケてません。全身を見てくださいっ。ブーツのカラーだけ浮いてるでしょ? ここは無難にインディゴカラーのジーンズやカーキのボトムスならサンドベージュのブーツとも相性良いよね。
講師プロフィール
綿秡 幹哉(Mikiya Watanuki)

1966年生まれ。大手アパレル会社の企画生産部門に所属していた経験を持ち、独創的なデザインが魅力の商品開発に携わっていた。2000年に新しいチャレンジと、某ラーメン店を立ち上げ、行列ができる店としてメディアの注目を集める存在に。その後、再びアパレル業界への参戦を決意、「Devil Arrow」を開店、現在に至る。愛車はハーレー・スポーツスターXL1200R。

取材協力

国内外を問わず、常に旬の上質なカジュアルブランドを揃え、流行を意識しながらも決して流行だけを追いかけないこだわりのセレクトアイテムを揃えるショップ。店主がバイク乗りであることから、その乗り方を意識した洋服選びをしている稀有な存在と言える。

【現在、店舗休業中にてウェブサイトのみで営業中】

お問い合わせ/info@devilarrow.com
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