ハーレーダビッドソンのフラッグシップファミリー「CVO(カスタム・ビークル・オペレーション)」。カンパニーが手掛けるファクトリーカスタムの最高峰と言って差し支えないだろう。つまりは純正カスタムモデルの頂点がこのCVOなのだ。2020年最新のラインナップには、ここに紹介するCVOロードグライドの他に、CVOストリートグライド、CVOリミテッド、CVOトライグライドの3モデルが用意されている。エンジンはCVOにのみ搭載が許されたハーレーダビッドソン最大となる排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を擁し、その走りは最強のひとこと。まさにフラッグシップファミリーであるCVOにふさわしいエンジンと言える。
そんなCVOロードグライドをベースに独国のパーツサプライヤー、サンダーバイクが製作した「GREYWHALER(灰色の捕鯨船)」は、その名の通り、グレーのカラーリングの巨大な捕鯨船のようなカスタムに仕上げられている。徹底的に純正パーツでカスタマイズされたCVOがベースモデルということもあり、エンジンで言えばDr. Jekill & Mr. Hydeのエキゾーストシステムに交換されている以外はストック状態が保たれている。
このマシン最大のカスタムポイントは、21インチのフロントホイールをサンダーバイクオリジナルの大径26インチビレットホイールに交換されている点である。そのホイールに合わせて、オリジナルのディープフロントフェンダーを装着。フロントのブレーキディスクには、同じくオリジナルの340mmフローティングディスクが取り付けられている。この迫力のフロントエンドたるや! 押しが強いロードグライドのシャークノーズフェアリングとの相性も申し分のないものだ。細かなポイントであるが、左右のミラーをアンダーマウントとしているところもなかなか憎い演出と言えるだろう。
さらに全体的なスタイリングの微調整として、フォークレイクキット「Bolt-On Bagger Rake-Kit Daytona」により、26インチホイールとのバランスを考えてステムがレイクされている点も見逃せない。まさに捕鯨船というイメージだ。