6年ほどの付き合いになるトライアンフの1957年式サンダーバードを愛機に持つ足立賢二。10代のころからUKカルチャーに傾倒していたという彼は、長年ベスパやランブレッタなどの、いわゆる鉄スクーターに乗っていたのだが、その仲間内の先輩が所有していたこのサンダーバードを縁あって譲り受け、今日に至っている。純正スタイルを大事にし、エイプバーやマフラー、シート交換などの最小限のモディファイのみを施し、丁寧に、そして大切に乗り続けていることがひと目でわかる、まさに愛機と呼ぶにふさわしい車両と言える。
「ちょっと性格がひねくれているんだと思います。トライアンフにこのエイプバーは、普通ないですよね(笑)。シートはリボルトで作ってもらったものです。シートレールとフェンダーに、ピタリと合わせたこのラインがこだわりなんです。普段は休日の日帰りショートツーリングや、友人たちと一緒にふらりと近場を走ったりしています」
そう話す彼が愛用しているウエスコブーツは、プルオンブーツのモーターサイクルパトロールだ。プルオンブーツと言えば、真っ先に思い浮かぶのは定番のボスであるが、彼が選んだのはシャープな印象のモーターサイクルパトロールだった。
「このモーターサイクルパトロールを手に入れたのは、サンダーバードと同じ6年くらい前だったと思います。ブラックドメインのコンビで、シャフトだけラフアウトにしています。このブーツがはじめてのウエスコなんですが、プルオンなら、まず一足目はボスですよね。ここでもやっぱり少し変わっているんですよね、自分は(笑)。ウエスコと言えばアメリカの印象が強いと思いますが、UKスタイルが好きなので、ナローなイメージのモーターサイクルパトロールを選んだんです。
バイクに乗るときは必ずこのブーツを履いています。バイクギアとしての安心感が違いますから。もともとは、あまりレザーグッズとかに興味はなかったんですが、ウエスコを履くようになってからはレザーがすごく好きになっていったんです。レザーウォレットやバッグ、あとレザーのメンテナンスとか、どんどんその興味が広がっていきました。昔からの友人の紹介で大阪のウエスコジャパンに出入りするようになったんですが、お店のスタッフの方々は自分の憧れなんです。ウエスコブーツの印象って、自分にとっては、ほぼイコールでジャパンのスタッフの方々のかっこいいイメージなんです。縁あってみなさんとは仲良くしていただいていますが、ウエスコブーツを通した人との繋がりこそが、自分の宝物だと思っています」