ひたすらにパワーを求めたオーナーの欲望が具現化した一台、そう表現して差し支えないだろう。ロードグライドをベースに、「アメリカのシニスターが出しているバガースタイルを参考にして塗装しました」と激しくドレスアップ。自身がテーマに掲げる“最凶のバガースタイル”のとおり、他を圧倒するビジュアルである。
しかしながら、本モデルで注目すべきは外装以上に“内側”と言える。プロチャージャーの遠心式スーパーチャージャーを注入したエンジンはすでに171馬力オーバーという規格外のパワーを得、“ゆったりドコドコ”といったテイストを排除したパワフルな走りを生み出している。その強大な力を受け止めるため、17インチホイール / 200ミリタイヤという本来装着不可能なパーツを取り入れ、ハーレーの域を超えた一台に仕上げた。
スポーツスター XL1200R、VRSCD ストリートロッドと乗り継いできたオーナーのパワー志向から生まれたストリートグライド、この世にふたつとない究極のモデルと言えるかもしれない。