ご覧のとおり、’60年代のダートトラックレーサー・カスタム。全体的なバランスや完成度は、さすが HIDE MOTORCYCLE といったところか。
友人からほぼノーマルの状態で譲り受けたというオーナーが、ビルダー HIDE に完全おまかせでカスタムを依頼。そこで提案されたのがこのスタイルだ。5~6年ほど前、こうしたオールドスクール・スタイルが廃りを見せたことに対して「このカスタムは流行り廃りじゃない、“鉄板”であるべき」という HIDE の想いから、あえてアンチテーゼ的な意味合いを持たせたかったそうだ。
キモとなるのは細身のスタイリング。ノーマルタンクを細長く加工し、カフェレーサータイプのシート&カウル一体型パーツをワンオフ製作、絶妙のフォルムを入手している。そこにオリジナルパーツであるハンドルバー“ドロッパー”にテールライト&ナンバープレート一体型パーツと、HIDEMO 定番のカスタムを施してフィニッシュ。ちなみにタンクのデザイン&ペイントは、過去の古いモノクロ写真からカラーリングをイメージしたものだそう。
多摩川の砂利道でも難なく走れるトラッカー・スポーツスター。鉄板のカスタムが生んだ永久不滅のスタイリングは、バイクでの遊び方にもさらなる幅をもたらしてくれる。