ブリティッシュのようでありながら
アメリカンな薫り漂う90’sカフェレーサー
新車で購入して以来、15年もこのスポーツスターに乗り続けているというオーナーのKOUさん。バイブルは、かつてHOTBIKE JAPANから出されていたスポーツスタームック「Sportster」というだけあって、1990年代のスポーツスターシーンに見られたカスタムスタイルに憧れた世代だ。このカフェレーサーカスタムのスポーツスターも、その頃に培われたイメージから生み出されたものという。
「昔、クールブレイカーというカスタムショーで見かけたカフェレーサースポーツスターが強く印象に残っていて、ボディパーツのチョイスはそこから来ています。ただ自分としてはネイキッドにこだわりたいので、ロケットカウルは選択肢にありません」
ブリティッシュな薫り漂うグラフィックで彩られた米ストーツ製のフューエルタンクにシートカウル、そしてカフェレーサーのマストカスタムでもあるセパハンにバックステップ、2in1メガホンマフラーという組み合わせから成るスタイルに目を奪われるが、自身がもっともこだわったポイントはエンジンだ。
ビューエルのサンダーストームヘッドにワイセコピストンキット、ダイナ2000i イグニッションモジュール、アンドリュース製ハイカムN8を取り入れ、さらにケーヒンFCRキャブレターで吸気性能を高めた排気量1,200ccのエボリューションエンジン。高回転までスムーズに吹け上がる、回して楽しむ仕様となっている。
足まわりの強化や各シャフトのクロモリ化、チェーンドライブ化とさらなるカスタムメニューが目白押しという未完のカフェレーサー。着々と進化していくさまはオーナーだけに許された楽しみと言えよう。
カスタムの詳細をチェック!
マグラ セパレートハンドルキット
「ハンドルの角度にもこだわりました」と、さまざまなセパハンを検討した結果チョイスしたミリバー。タイトに見えるがオーナーにとっては「もっともしっくりくるポジション」だという。
ストーツ アルミタンク
今や希少品となったアメリカ製のフューエルタンク。グラフィックはインスタグラムやピンタレストなどを見て回ってイメージしたデザインを、独自の解釈でハーレーダビッドソン風に落とし込んだ。
ストーツ シートカウル
アルミタンクとともにシルエットを形成するシートカウルもストーツ製。ワンオフでステーを製作し、フェンダーストラットはカットしている。シートにはビンテージ感のある本革調の生地をセレクト、タックロールの幅にもこだわったワンオフ品だ。
ハイパフォーマンス化したエボリューションエンジン
内燃機のチューニングはかつてスポーツスターカップで常勝を誇ったモトライフ(東京・練馬)にて。一気に7000回転まで吹け上がるエンジンは回してナンボの仕様となっている。
ベルファスト 2in1メガホンマフラー
カフェカスタムのマナーとも言えるマフラーはベルファストのフルチタニウム製。大幅な軽量化は言わずもがな、手曲げによるシルエットの美しさもオーナーお気に入りのポイントだ。
RKエキセルリム
カフェレーサーの雰囲気を高めるスポークホイールにはRKエキセルのH型アルミリムを採用。サイズはフロント19 / リア18インチと、スポーツスターらしく、またもっとも美しいフォルムとなる仕様でフィニッシュ。
プレイン バックステップキット
ハーレーディーラーとして活躍していたプレイン オリジナルのバックステップキット。ハンドル、そしてシートと3点から成るポジションを絶妙なものとする位置取りがパーツチョイスのポイントだという。
サンダンス トラックテック ステディアライメント トリプルヨーク
フロントフォークとネックシャフトのオフセット量を最適化するアイテムで、スポーツスターらしいマスクはそのままにマシンとしての安定感を高めることに成功。