ご存知だろうか? 昨年2017年は幕末の歴史的事象「大政奉還」からちょうど150年という節目の年で、来年2019年にかけて高知県では『志国高知 幕末維新博』というイベントを開催している。高知といえば、坂本龍馬をはじめ、中岡慎太郎、岩崎弥太郎、武市半平太、ジョン万次郎と、明治維新の立役者となった偉人を数多く輩出したことで知られる。
……というのは後づけ設定で、今まさに「夏のツーリングプラン」を練っているライダー諸兄に「北海道、九州と合わせて四国ツーリングなんてどう?」というご提案をする次第。実際、高知には気持ちのいいシーサイドラインや意外な絶景、絶品グルメ、そして歴史的な見どころと魅力的なスポットが溢れている。西日本からは自走で苦なく行けるし、東京近郊だと有明から出ている「オーシャン東九フェリー」で徳島入りできるのだ。
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実際に東京からフェリーを利用して高知まで行った私が、高知で見つけた見どころを網羅したベストプランをご紹介しよう。
いきなりだが、今回取材で高知を巡った結果、「高知は余裕と拠点を設けて、時間をかけて巡るべきだ」という結論に達した。約2日ほどでスポットを駆け抜けたのだが、このペースで走るととにかく忙しない。
それも、スポーツスターにこの装備(サドルバッグx1、リュック積載)で、である。取材用機材がなければもう少し荷物も減らせるが、それでもサドルバッグx1は必須だろう。しかし、高知には気持ちよくスカッと走り抜けたいシーサイドラインやスカイライン、ワインディングが数多く存在する。「最近XL1200CX ロードスターなど、スポーツスターでワインディングを楽しむライダーが増えてきている」というハーレーダビッドソン高知のスタッフの話にも納得するほど爽快な道の数々だが、そこに荷物という重しを付けていくのは少々興ざめだ。
加えて「四国カルスト」である。結果は後述するが、ここは実に天候に左右されやすい。ギリギリのスケジュールで訪れたところ、「濃霧に覆われて何も見えません」と、苦労して訪れたのにタイムオーバーで泣く泣く四国をあとにする……ということが珍しくないスポットなのだ。
また、「足摺岬」という一ヶ所だけ遠く離れたスポットも存在する。「四国最南端」と聞けばライダーとして足を向けざるを得ないが、四万十市からバイクで往復するだけで2時間強を要するのだ。はるばる高知まで来て時間に追われながら足摺岬を目指す……というのもあまりに悲しい。
私が考える高知ツーリングのベストプランは、
というもの。
これだと時間に追われることなく各スポットを巡れるし、足摺岬では他のルートを試したり、土佐清水の名物サバも堪能できるだろう。何より荷物を外して拠点に置いておけば、枷なく高知の名道を堪能できる。
東京発着でのスケジューリングをこの記事の最後でまとめるとして、それではいよいよ高知のスポットを写真とともにレポートしていこう。
ここを見ずして、高知を訪れたとは言えまい。明治維新の立役者のひとりにして希代のヒーロー、坂本龍馬のあの有名な像がここ桂浜にそびえる。その高さ、像身5.3メートル / 台座8メートルにおよぶ。ただいま龍馬像の横顔が見られる台が隣に設けられているので、訪れた人はぜひ。
ちなみにこの坂本龍馬像を見るにあたっての注意事項は「午前中に訪れろ」だ。この像、ちょうど太陽が昇る東側を向いて建てられているので、夕方に訪れるとバッチリ逆行で、写真を撮るも龍馬の顔が陰で真っ黒……という悲劇に見舞われてしまう。理想は午前中、なるべく早い時間帯に訪れることをオススメしたい。
一面に砂浜が広がる桂浜、やはり見どころは太平洋から打ち付けられる荒々しい波を間近で見られることだろう。
切り落とされた岸壁が、荒波の力を物語っているよう。こんな激しい海を眺めていたら、この国を洗濯してみたくなろうというもの。ここ高知から維新の偉人たちが数多く輩出されたのも納得である。
せっかくなので、ちょっとだけ撮ってきた桂浜の動画をどうぞ。
朝7時にだったこともあって訪れることは叶わなかったが、この敷地内に「坂本龍馬記念館」がある。坂本龍馬の人生にを色濃く伝える伝承館だ、ここに立ち寄らない手はない。
高知市を抜けて黒潮ライン沿いに土佐市へ入り、須崎市へ向かう道中に分岐点が現れる。この赤い橋を超えた先に、「横浪黒潮ライン」と呼ばれるスカイラインが伸びている。浦ノ内湾を挟んだギザギザの半島を縫うように走る道で、シーサイドから一気に山頂へと誘う変化が楽しいワインディングロードだ。
最初はこんな感じのシーサイドロードが続く。途中ヤシの木が目に飛び込んでくるシーンも。
しばらく走ると情景ががらっと変わり、文字通りスカイラインのごとく緩やかなカーブが続く快走路へと突入していく。
「横浪黒潮ライン」の上から見下ろす景色は、高知らしい迫力のあるもの。天候に恵まれればこんな爽快なシーンにも出会える、貴重なスポットだ。こちらのサイトでは「横浪黒潮ライン」の俯瞰写真も見られるので参考にしてみてほしい。
【横浪黒潮ライン(日産ドライブナビ)】
http://drive.nissan.co.jp/SPOT/detail.php?spot_id=7259
高知の代名詞と言ってもいいご当地グルメ「カツオのたたき」。4~5月が初鰹、10~11月が戻り鰹のシーズンと言われているが、ここ高知ではいつでも新鮮なカツオが味わえる。そんなカツオにまつわるスポットをご紹介しよう。
【道の駅 かわうその里すさき】
この道の駅では、高知の特産品の販売やカツオのたたきが食べられるのはもちろんのこと、その場で「カツオのたたき実体験」ができるのだ。
こちらがその模様。カツオ一本(3人前相当)を注文すると、実体験までついてくる。
迫力の炎! せっかくの高知ツーリング、これを体験しないテはない。ソロツーリングだと3人前はちょっと多すぎるが、仲間と訪れたならぜひやってみよう。
【かつおたたきふれあいセンター 黒潮一番館】
この「黒潮一番館」がある佐賀町はカツオ漁で有名な港町で、高知でも有名な明神水産が居を構えてもいる。
「黒潮一番館」は町を訪れた人に最高のカツオを振る舞ってくれるレストランなのだ。
予約をすれば、こちらでもカツオの藁焼き実体験ができる。注文すれば、実際に焼いているシーンを見学することも。
「カツオのたたき」(1人前)、お値段800~1,000円(時価)。価格はカツオの水揚げにより変動するそう。私が訪れた4月中旬はまさに初鰹オンシーズンということで、脂がたっぷり乗った戻り鰹と違って引き締まった味わい。さっぱりと食べられるのでいくらでも入っていきそうだ。味わい方は「塩」と「タレ」の二通りある、まぁどちらも美味しい。甲乙つけがたい。
こちらはカツオのたたき丼。ご飯との相性が文句なしなのは言わずもがな、たたきに使うものとは違うタレで味付けされた贅沢丼、脇目も振らず一気にかき込むべし。スタンダードな「カツオのたたき定食」のほか、「カツオの漬けマヨ丼」に「タタキ入りチャーハン」など、バリエーションが豊富なところもポイントのレストラン。営業時間に限りがあるので、訪問タイミングは間違えないよう。
高知ツーリングにおける最大の幸せをかき込め。
四国の最南端に位置する足摺岬。幕末の時代に大きな功績を残した偉人のひとりジョン万次郎生誕の地として知られる。
マップを見ればわかるが、須崎からさらに南下し、四万十川が流れる四万十市よりも下っていかねばならない。Google Mapでルート算出すると、片道45.3キロ、所要時間は約1時間となる。そう、往復で2時間を要するのだ。その道中、立ち寄ったり横展開するスポットは特に見当たらない。せいぜい、道中の食事処で清水サバを食してみるぐらいか。
端的に言えば、足摺岬のみのためのルート設定を要するわけである。スケジュール次第では、この2時間(岬で休憩や散策をするからそれ以上かかる)が持つ影響力がかなり大きい。とはいえ、ライダーとしては「最南端」と言われると行かずにはいられないもの。
リアリストとなるか、ロマンチストたるか。
あなたのライダーとしての資質を問うてくるスポットと言っても過言ではない。
足摺岬にあるジョン万次郎像。坂本龍馬像と同じく、午後に訪れるとばっちり逆光だった。どうしてもこの像を綺麗に撮りたい人は、午前中に訪れるべし。ここ足摺岬からほど近い場所に「ジョン万次郎資料館」もあるので、歴史に詳しく触れたい人はぜひ。
このジョン万次郎、漁の最中に船が難破、たまたまたどり着いた孤島で半年暮らした後、通りかかったアメリカの漁船に救われてそのまま渡米……と、ざっと読むだけでもとんでもない人生を送られていることがよくわかる。しかも、江戸末期の時代に、だ。「NHK大河ドラマに」と推す動きがあるそうだが、実現したらこの足摺岬まで向かう団体が増えるのかもしれない。それはそれで結構大変なツアーだな、などと思ってしまう。
時間に余裕があるなら、こちら土佐清水名物の清水サバもぜひ。カツオのたたきと同じく高知の海鮮物まみれになってしまおう。きっと、そのまま高知に住みたくなる……かもしれない。イケダハヤトみたいに。
往復2時間を要する足摺岬へのルートだが、道は文句なしに楽しい。時間に追われていたり不要な荷物を背負っていたりしなければ、スカッと楽しめる道が延々と続いている。やはり足摺岬行きを込みにしたゆとりあるツーリングプランを組みたいところだ。
本流にダムがないことから「日本最後の清流」と呼ばれる四万十川。高知に来て、四万十川まで足を伸ばさないのは楽しみの半分以上を損ねていると言えよう。高知でしか見られない美しい景色の代表格がここ四万十川に広がっているからだ。
“絵”という意味で足を運びたいのが「沈下橋」の数々だ。「沈下橋」とは、大きな濁流に飲まれても流されないよう設計された、柵などを設けない無垢な橋のこと。ここ四万十川にはその沈下橋が数ヶ所に点在している(全部で47もあるらしい)。ここではその代表的な橋を見ていこう。
四万十川の最下流からあがっていって、最初に出会う沈下橋。「佐田沈下橋」と道路の途中に案内が出ているので、注意していれば見落とすことはない。
真横から見た佐田沈下橋。壮大な山々に滔々と流れる四万十川、そこに横たわる無垢な人工物。ここ四万十でしか見られない景観が広がっている。
何気なく車両を置いているが、柵もなにもないので一歩誤ればドボンだ。絶対にそんなことが起こらないよう、ここ沈下橋で愛車の撮影をするときは細心の注意を払われるよう。
路面が綺麗に舗装されていた佐田沈下橋とは違って、ざらっとした質感が特徴的な高瀬沈下橋。こちらも道幅狭し、通行車両の邪魔にならないよう注意しよう。
近くの船着き場から見た高瀬沈下橋。雑踏で溢れかえる都会などどこの世界かと言わんばかりの静けさのなか、この風景を眺めていると心が安らいでいくようだ。
高瀬沈下橋のすぐ先にある勝間沈下橋は、川辺が広がっているので、休憩がてらに川に入ることも。せっかくの四万十、ぜひその手で触れてみよう。
「ぬおおっ……、なんということだ……!」と思わず呻いてしまった岩間沈下橋。ここは「四万十の沈下橋」を表す代表的な景観で知られるスポットなのだが、私が訪れた4月中旬、ご覧のとおり、なんと橋の一部が取り外されてしまっていたのだ。こ、これではまるで歯抜けではないかっ……。
実際の岩間沈下橋の情景はこう。補修工事もそんなに時間はかからないだろう(生活のために利用している人がいる)から、夏以降に訪れるときになこんな景色を楽しめるに違いない。
皆さんは「酷道(こくどう)」という呼び名をご存知だろうか。そう、国道をもじった蔑称で、「国道を名乗っているにもかかわらず、走り抜けるのが極めて困難なとんでもなく酷い道」のことを差している。なかでも日本国内には「日本3大酷道」というものがあり、福井県~長野県間をつなぐ国道418号線、和歌山県~三重県をつなぐ国道425号線、そして高知県を貫く国道439号線の3つを言う。
通称「ヨサク」と呼ばれる国道439号線は、四国の国道としては最長路線の348キロにもおよび、徳島県までつながっている。このヨサクがここ四万十川のすぐ先に伸びており、四国カルストに向かうまでのルートの一部となっているのだ。ちなみに私は過去3度、このヨサクを走った経験がある(和歌山のR425も走ったことがある)。
初ヨサクの思い出は、「最悪」のひとことに尽きる。バイクに乗りはじめて間もない頃に興味本位で飛び込んだのが運の尽きで、延々と続く細くて暗くてガードレールもない山道、ふいに現れる対向車にすれ違うのもギリギリ、そして走破まで想定される時間を走ったところで現在位置をチェックしたら半分も進んでいなかったときの絶望感……。
Google Mapが算出する走破時間は「一定のスピードで走り続ける」ことが前提になっており、細かく入り組んだ薄暗いワインディングを一定速度で走るのは不可能。算出時間の倍近くはかかると見て間違いはない。
四国カルストを目指し、四万十市から四万十川を辿っていく(国道441号線)と、四万十市 西土佐総合支所を超えたところで分岐点に差し掛かる。ここが運命の分かれ道で、西回りと東回りの2通りのルートが選べる。西回りルートだと約1時間40分、ヨサクを行く東回りルートだと約2時間30分と出る。誰がどう考えたって前者を行く方が効率がいい。道だってしっかり舗装されているし、むしろ快走が期待できるほどだ。ここでわざわざヨサクを目指すのはヘンタ……いや、変わった嗜好の持ち主と言わざるを得ない。
そう、私は企画のためにヨサクを選択した。
悪夢を意味する道路標識。迷わず左を選択。
ようこそヨサクへ。
ガードレールもない一車線が続く。県道ならまだしも、これで国道なのである。
以前に比べてガードレールが増えたように思える。「昔に比べて、綺麗になったよヨサク」とハーレーダビッドソン高知のスタッフより聞かされていたので、ちょっと拍子抜け。
それでも、グネグネと入り組んだ酷道なのは健在。
ヨサクのトラップがこちら、落石。クルマが走るちょうど道路の真ん中に集まっていて、危ないったらありゃしない。
「ちょっとオーバーじゃない?」という方に分かってもらえるよう、煽り気味に撮ってみた。これをバイクで踏んでしまったら、転倒間違いなしだ。ヨサクでは細心の注意を払って走っていただかねばならない。
実際にヨサクを走る感覚がどんなものか見てもらうため、短い動画も撮ってみた。ちょうど角から現れた対向車とすれ違うのもギリギリである。こんなロシアンルーレットみたいな状態が2時間以上続くのだ。荷物満載のビッグツインで行くのはオススメしない、ツアラーなんてもってのほかだ。
四国名物の「通行規制時間表」。暖かい季節はあまり見ないが、シーズンから外れると、四国の各地でこうした整備のための道路工事がはじまり、時間制限を設けての通行規制が敷かれる。知らずに飛び込んだ一方通行でいきなり通行規制を食らったりすると、その場で立ち往生……なんてことも。オフシーズンの四国には注意されたし。
まだかまだかと走り続けるも、一向に終わりが見えないヨサク。四度目のチャレンジでも、本当に疲弊させられる。
15時過ぎに突入して、18時過ぎに目的地到着。所要時間は約3時間と、撮影しながらの割りにはまぁまぁ良いペースで走破できた。同じ数時間を要する足摺岬とは違った過酷さを秘めたヨサク、ドMな貴方または貴女、ぜひチャレンジを。
標高が約1,400メートルと、日本三大カルスト(秋吉台、平尾台、四国カルスト)のなかでももっとも標高が高い四国カルスト。今回の高知めぐりで四国カルストに挑む際の拠点(宿泊地)とした「ライダーズイン雲の上」から所要時間約1時間という、もはや登山とも言うべき存在の名スポットだ。
ここ四国カルストも過去三度チャレンジしたことがあり、一度は冬場のため入山禁止、二度めは快晴に恵まれたが、三度めは数メートル先が見えないほどの濃霧に覆われるという、なかなかに手強いスポットであることは承知の上だった。前夜、天候をチェックすると「午後から崩れる」との予報。四国カルストに挑むうえで、これは大変よろしくない。
翌朝「チャレンジすべきか否か」と悩んでいると、宿泊ルームの張り紙にこんな一文が。
ら、ライブカメラだとぅ……!?早速スマホで開いてみると……
ばっちりガスっていた。
往復2時間かけてガスガスの四国カルストに突入するとか、ちょっと正気の沙汰ではない。早々に訪問を断念した。
晴れ渡っていたときの四国カルストの模様。ちょっとした天候の崩れに左右される場所なので、(天候が)崩れてしまったときはどうしようもない。が、タイミング次第で表情が変わる四国カルストへのアタックを見定めるのもひとつの醍醐味。
理想的なのは、他のスポットにも足を運べる選択肢を持つ拠点を設けて(四万十市あたりがベストか)、ライブカメラで朝様子を窺ってからチャレンジのタイミングを図るのが良いと思う。ぜひゆとりあるスケジュールで臨んでみてほしい。
【四国カルスト ライブカメラ】
http://www.town.yusuhara.kochi.jp/karstlive/LiveCam.php
高知県内の4ヶ所に設けられたライダー専用の宿泊施設「ライダーズイン」。本当に寝泊まりするだけの簡易施設で、「雲の上(梼原町)」「四万十」「中土佐」「奥物部」にある(室戸は施設の老朽化により運営休止中)。
今回私が利用したのは「ライダーズイン雲の上」。バンガロー風の宿泊ルームが連なる。
部屋の前にバイクが置ける。スポーツスター~ダイナぐらいなら2台、ヘリテイジやツアラーから上になると一台までか。洗車用の水道が設置されているのが嬉しい。
室内の広さは8畳ほど、4人も入ればかなり手狭か。ベッドも何もないシンプルなもの。オプション(有料)で寝袋や布団が借りられる。
円形ボックスのなかは洗面所、トイレ、シャワールームとなっている。
こちらは管理棟。夜10時まで中の設備を利用できる。
管理棟内のエントランスルーム。ここに飲料水やインスタントフード、洗濯機、暖房機など有料アイテムが揃っている。フリーWi-Fiなどはない。
ソロ利用なら4,000円ほど、2人一組ならひとりあたり3,000円ほどの利用料。拠点にもよるが、ここ「雲の上」や「中土佐」などは近くに立ち寄り温泉があるので、合わせ技としてリーズナブルに利用できるのが嬉しい。最近はサイクリングで四国を巡る人も利用されるそうだが、やはりライダー同士の遭遇率が高いので、輪を広められる楽しみもここライダーズインならでは。
今回の高知探訪を経験して「こういうスケジューリングだったらもっと高知を楽しめるはず!」というプランがこちら。
とことん高知を味わい尽くすベストプランと言わざるを得ない。3日目から3泊する四万十市を拠点に、四国カルストの状況次第で4日目と5日目を入れ替えられる構成だ。徳島発~東京行きのフェリーが11:30発と微妙な出航時間になっているので、間に合うために朝かなり早く出発せねばならないが、フェリーに乗ってさえしまえば後は寝て過ごせばいい。
また7日目の東京港には朝6時に到着するので、一旦帰宅してそのまま出社、という荒技も可能である。私はやろうとは思わないが、体力に自信がある方は選択肢に入れてみてもいいだろう。
一週間もあれば、弾丸日程なら四国一周も可能だろう。だが、訪れた地をじっくりと楽しむことこそ旅の醍醐味、どうせなら高知だけに一週間全部費やすのもいい(船中泊を含んではいるが)。
船旅も含めて、高知を味わい尽くす——。そんな夏もまた楽しいに違いない。