「大柄になった新型スポーツスターをコンパクトに見せられないかな、こじんまりとしていたアイアンスポーツのテイストを現代のスポーツスターに移植できないかな、それがスタートでした」。
エンジンのラバーマウント化に伴って、一回り大きくなったスポーツスター。カスタムは難しいという話をよく耳にするが、この1台はそんな意見を一蹴する。
「新型スポーツスターが発売されてから『どうしてやろうか』とずっと考えていたんだよね。オリジナルパーツの開発も進めてきて、やっと形になったってとこかな。フロントフェンダーは純正クラッシックフェンダーのカット。70年代にはこういうスタイルの車両があったのね。タンクは50年代のレーサー『KR』のレプリカタンク。タンクがコンパクトだと全体が引き締まって見えるから、コレを造ったの」。
エンジンカラーに合うようペイントされたマフラーもビンテージの雰囲気をさらにかき立てる。
「正直、ここまでコンパクトにできるとは思わなかったかな。けっこうカッコいいでしょ」。
新型スポーツスターの登場からしばらく経ち、カスタムにも定番のスタイルが生まれ始めた。この883はその1台に数えられる。