今回ヒデモが手がけるのは、2011年に鮮烈なデビューを果たしたモデル XL1200X FORTY-EIGHT。ピーナッツタンクに前後 16 インチのホイール&ファットタイヤ、そしてロー&ロングにまとまった全体のスタイリングと、今なお人気ナンバーワンのファクトリーカスタムモデルである。
一方、ここまで完成されたモデルであるがゆえに、中途半端にカスタムしてしまうと元の良さが損なわれる危険性も秘めた一台。思い切ったフルカスタムを施した FORTY-EIGHT を見かけることがない今、ヒデモがどんなバイクに仕上げるのか、今から期待に胸が膨らむ。
30歳まで愛知・名古屋で生まれ育ち、それまでずっとバイクに乗っていました。北海道移住を機にバイクを降りたのですが、知人がリターンライダーとして復活したことに刺激を受け、私も大型二輪免許を取得。最初は 2004 年式 スポーツスター XL883 に乗ったのですが、諸事情から3年ほどで手放すことに。その後、自身のバイク環境が整ってきたので復活、この FORTY-EIGHT を選んだのです。これを選んだのは、以前と同じスポーツスターであったことはもちろんですが、やっぱりデザイン性ですね。
HIDE MOTORCYCLE は人気あるカスタムショップなので、以前から気になる存在でした。FORTY-EIGHT をカスタムするにあたり、この現代風ボバーと言える一台にレトロなテイストを注入し、ひとつの作品として手がけたいと思ったのです。それで、正規ディーラーではなく、デザインセンスに長けたヒデモにお願いしようと決めました。右のイラストは私が書いたものです(笑)。このほかタンクのデザインについても、自分のイメージをイラストにしてビルダー ワタリさんに相談したりしています。私自身アートやデザインに興味があるので、何らかの形で製作に携わりたいと思っています。
北海道なのでオンシーズンは短いのですが、通勤やショッピング、街乗りでハーレーに乗る人が少ない札幌で、ヒデモが手がけたカッコいい FORTY-EIGHT に乗るのが今から楽しみです。
以前に一度、FORTY-EIGHT のカスタムを手がけましたが、そのオリジナリティを残しつつ違ったテイストを盛り込むというのはかなり難しいです。
しかしながら今回オーダーをくださった K.K さんはご自身のイメージを明確にお持ちなので、ある程度こちらでプランやスタイルを整え、そのつど相談しながらカスタムを進めていくと面白い一台になると思っています。やはり僕らカスタムショップに求められているのは、オーナーのイメージを上回るバイクを仕上げること。“らしさ”がどこかに垣間見えつつも、思い切ったカスタムにも挑戦しようと思っています。皆さん、どうぞ完成をお楽しみに!