約一ヶ月ちょっとの期間を要して完成に漕ぎ着けた XL1200N ナイトスターのカフェレーサー・カスタム。着座位置の問題や適合パーツの少なさから、定番たるカフェレーサー・カスタムを取り入れるのが難しいと思われていたスポーツスターの新境地を拓いたとも言える今回の企画からは、ハーレーカスタムのさらなる可能性を感じずにはいられない、と言っては言い過ぎだろうか。だが、現行インジェクションモデルのオーナーにとって新たな選択肢が生まれたことは間違いないだろう。
まずは前回お伝えできなかったリアフェンダー&テールランプ等のリアエンド加工の工程をご覧いただき、そして完成フォルムを吟味していただこう。この姿をひとつの指標とし、独自の解釈でさらに昇華していただければ幸いである。
カスタムする上で重要なポイントとしては、繰り返しになりますが「明確なテーマを設けること」に尽きます。何事も“軸”が必要なことは至極当然のことで、そのためには「ハーレーのカスタムにはどんなジャンル(カテゴリ)があるのか」を地道に学ぶことです。
今回のテーマはご存知「カフェレーサー」。ステップ位置こそ変えていませんが、カフェの代名詞たるセパレートハンドルにROLAND SANDS DESIGN製 のキットを選び、HOT-DOCK CUSTOMCYCLES のソロシート“NACHT-JAEGER”を装着して王道スタイルを目指しました。
と、そのまま“完全なる王道”で仕上げたのでは面白くありません。そこで手を加えたのがリアエンド。ナイトスターの特徴として、ウインカー一体型のテールランプキットがありますが、あえてこれを外し、EASYRIDERS製カーリーテールライト とワンオフ製作したシッシーバーを組み合わせ、チョッパーライクなスタイルとすることに。ここに手を入れるのはかなり勇気がいりますが、だからこそ他のカスタムとは違ったスタイルを生み出せるのです。やはりカスタムに必要なのは、ハーレーというモーターサイクルの文化に関する知識と、ほんのちょっとの遊び心なのです。
正規販売網店としての通常業務をこなしつつの一ヶ月詰め込みカスタム企画、以前の メンテナンス講座コラム のときぐらいキツ……いや楽しかったです! やはり明確なテーマのもと、カッコよくカスタムを進めていく作業は面白いもの。そしてどのオーナーさんもそうだと思いますが、愛車のカスタム工程は見てみたいですよね。今回の企画でその流れをご紹介できたのは貴重な機会だったと言えるでしょう。また有り難いことに、本車両をご購入くださったオーナー様も現れ、言うことございません!
このカフェレーサー・カスタムプランについては今後も取り組んでいこうと思いますが、できればまた新しいスタイルを模索してみようとも考えています。それが新オーナーとのコミュニケーションから生まれれば最高ですね! ご興味がある方、ぜひともお声がけください!
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