彼のカスタムへのこだわりは、チョッパーやクラシックなどという通常のカスタム分類には当てはまらない。まさに「104」スタイルなのだ。SUキャブ、18インチのリアホイール、チェーンドライブ、ポイント点火化、2.25ガロンのミニタンクなどなど…と一見、方向性が見えない。だが、そんなことはまったく重要ではないのだと彼は言う。
「”僕”が気持ちいいようにカスタムしているんです。そこには単に乗り心地だけではないですね。日頃のメンテはもちろん、一つひとつのカスタムもできる限り自分でやる。その過程で沸いてくる愛着も含めて『気持ちいい』ということなんですよね」。
この3年で6万キロの道を共にした相棒。そこには”彼ら”だけが知る物語がある。「見せるカスタム」もいいが、こんな渋い鉄馬との付合い方もいいものだ。