ハーレーを21台乗り継いだという脅威のバイク遍歴を持つTakaさん。「ロードキング」だけで7台を所有したことがあるという。ここまで聞けば、相当な富豪で球場のようなパーキングを持ち、愛車をずらっと並べ立てている方を想像される方も多いのではないだろうか。しかし、Takaさんは会社経営をしているわけでもなく、広大な土地を持つ資産家でもないとのこと。そう、ローンを組み、1台1台を丁寧に乗り継いでいるのだ。なぜ、彼はそこまでハーレーを駆ることにこだわるのか。ハーレーでなければいけない理由とはなにか。
Taka●昔、ショベルのローライダーに乗っている友達がいて、その友達にススメられたのがきっかけ。あと、ちょうどその時に原付に乗ってたんだけど、原付もヘルメットをかぶらなきゃいけないって法律ができてね。仕方ないからアライの黒いヘルメットを買ったんだ。そのヘルメットが結構カッコよくて、ヘルメットに似合うバイクが欲しくなったの。それで29歳で中免を取ってCX400カスタムを買ったんだ。
でも、やっぱり大型が欲しくなってね。6回、限定解除の試験を受けて32歳にしてやっと免許を取ったの。すぐに、ドゥカティを買いました。でもその後、すぐにハーレーに目がいってしまってね。乗ってみるとこれがすごくいい。今まで乗ったどのバイクより鮮烈な印象を受けたよ。こりゃすごいバイクだとね。
Taka●いや、まだその頃は今ほどハーレーバカじゃなかったな。というのも、その頃に仕事で腰を壊しちゃって、乗りやすさを重視してバイクを選ばざるをえなかったからね。まあ、最後にはハーレーに乗ってたけど。腰が痛いのに関係ないって感じでさ。自分の体以上に、ハーレーが好きになっちゃった(笑)。それからはもう、辞められないんだね。もうハーレーに乗らない生活なんて考えられないもの。
Taka●うん、絶対死んじゃうね、間違いないね(笑)。「LIVE TO RIDE」って言葉があるでしょ。ボクは本当にそうなんだよ。「人間には2種類ある、オートバイに乗る人間と乗らない人間だ」って言葉もあるけど、自分には本当にしっくりくるんだよね、ボクは乗る側の人間なんだと思う。
Taka●いや、イジる暇があったら乗ってるよ。でも、掃除だけはきちんとしてる。掃除は、自分のバイクのおかしいところを見つけられるから。ちゃんと掃除をしてたおかげで、見つけられたトラブルも結構あるし。自分のバイクをピカピカに磨き上げるのは、結構好きだしね。いつか自分の車庫を買って、ピカピカにしたハーレーを眺めながら、寝転がってお酒をやりたいって思ってるくらいだよ。
Taka●もう車とは全然違うでしょ。車から見える世界とは全然違うから。ヘッドライドに写る空や、体で感じる風とか最高だよ。普通の生活ではヘッドライト越しの景色や、あの独特の風は感じられないからね。
Taka●全然違うんだよ。僕にとって、ハーレーは特別。BMWやドゥカティとかも、素晴らしい、独特の乗り味があるんだけどね。ハーレーにはもっと独特なフィーリングがあるんだ。強烈な個性とでも言うのかなぁ。それに魅せられているんだろうね。いろんなバイクを乗り継いで、遠回りして、でもやっぱり。
Taka●そうそう(笑)。もう、日常から欠くことが想像もできないくらいだね。
Taka●もちろん体がぶっ壊れるまで乗っていたいよ(笑)。知り合いに74歳でハーレーのウルトラとBMWのRTに乗ってる人がいるんだ。その人は、高速で私がどれだけ飛ばしてもついてくるんだよ。すごい人でね。74歳になってもバイクが様になっている。その人のようになりたいよね。
Taka●そうだね、妻にも「あなたは好きなことばかりやっているんだから、今死んでも充分幸せね」って言われるんだけど、本当にそう思うよ。「今死んでも仕方がないか、まぁいい人生だったな」って納得できる。そう思えるのって、確かに幸せかもしれない。それもこれもハーレーのおかげだね。
今回のインタビューのため、TAKAさんとはレストランで2時間以上話し込んだ。TAKAさん自身も、自分がなぜこれだけハーレーを乗り継いでいるのか、ハーレーをなぜ降りられないのかはうまく言葉にできないようだが、別に言葉にする必要もないのだろう。だた「バイクが好き、ハーレーが好きだ!!」という「熱さ」はビシビシ感じることができた。TAKAさんはいい年齢の取り方をしている。せっかく生きているのであれば、やはり「自分の好きなこと」を持ちそれに関わり続けるべきなんだろう、そうすればTAKAさんのような、いい「51歳」になれるのだろう。(ターミー)