広島に本拠地を置くモミアゲスピード。この変わった名前の由来は、お店のオーナーである関口友孝・文孝兄弟の兄、友孝さんの風貌から名付けられたもの。スピードと名乗るぐらいだから、作り上げるカスタムバイクのパフォーマンスを向上させるというコンセプトも、伺い知れるところである。
弟の文孝さんはこのショップを立ち上げる以前は、東京・世田谷に居を構えるショップ サンダンスのスタッフだった人。テクノスポーツでもメカニックとして修業を積んで 2005 年に故郷である広島に帰り、兄弟でショップを立ち上げた。友孝さんは異業種からの転職だが、根っからのバイク好きであるところは同じ。広島市内から西へ辿る国道2号線沿いで営業を始めた。
「たった半年で狭くなっちゃったんですけど、5年がんばりましたね。バイクで遊ぶことばっかり考えているから、お客さんも遊び好きが多いんですよ。それで、てんやわんややっているうちに5年過ぎてしまったという感じかなぁ」
現在のお店はやはり国道2号線の近くだが、少し住宅街に入った場所にある。建物は大きくなり、店内にはカスタムや修理待ちのハーレーなどがずらりと並んでいた。ファクトリーが大きくなったことで、サイドカーやトライクもメンテナンスできるようになり、さらに関口兄弟の遊び心は幅を広げているに違いない。
このお店を象徴するカスタムには「モミアゲハンサム」の称号が付く。基本コンセプトは、街で使いやすくコンパクトで小粋なハーレー。現在 11 台がラインオフされ、12 台めもこの5月中には完成するらしい。ハンサムとは、「手で扱いやすい」というのが語源で、男性の顔立ちが良いと女性を簡単に扱えるという意味合い。響きとしては昭和の匂いが満点な名前だが、それをあえて歴代のカスタムに命名するところが、モミアゲスピードの遊び心を象徴しているところである。
カスタム製作だけでなく、イベントの主催にも力を入れる。特に年間4戦のスケージュールで開催されるダートトラックイベントは、毎回 30 ~ 40 台のフリークが集まる今や国内唯一のダートライベントとなり、関東からの参戦もあるという。もちろん、ショップオリジナルのダートラレーサーも製作。目指す雰囲気は「70 年代アメリカの草レース」と、ここでも遊び気質を爆発させているのだ。
お店で主催するツーリングは年に2回ほどだが、お客さん相互のコミュニケーションが深く、自然発生的なツーリングは頻繁に行われているという。どこまでも遊び心を失わないのがモミアゲ流なのだ。
カスタムも楽しいけれど、もっと重要なのはバイクのメンテナンスです。どんなかっこ良いハーレーでもメンテナンスを怠っていては、せっかくのハーレーライフが台無しになってしまいます。だから気軽にショップへと足を運んでいただくことで、常に良い状態をキープしましょう。カスタムもメンテもライドも、楽しくやってこそハンサムですよ。
(MOMIAGE SPEED MOTORCYCLES 関口 友孝 氏)
住所/広島県廿日市市串戸2-3-17
?TEL/0829-30-0003
?FAX/0829-31-3053
?営業/9:00~19:00
?定休/5、14、15、25日、イベント開催日
得意モデル/ハーレー全般
?(主にショベル以降が得意)