VIRGIN HARLEY | 第2回 オイル添加剤の種類と、スーパーゾイルの特長 性能再生スーパーゾイル

第2回 オイル添加剤の種類と、スーパーゾイルの特長

  • 掲載日/2009年03月02日【性能再生スーパーゾイル】
  • 取材協力/株式会社パパコーポレーション
    モトメンテナンス特別編集  執筆/栗田 晃  写真/堤 晋一
性能再生スーパーゾイルの画像

さまざまな製品が市場にあふれ、多くのサンメカが興味を寄せるエンジンオイル添加剤。どの製品も手軽な性能向上をアピールするが、それらはどれも同じではない。劇的な性能アップを謳うことなく、しかし15年にわたってユーザーに支持されるスーパーゾイルとは、どんな添加剤なのだろうか。

新車からくたびれたエンジンまで、多様なシーンで活きるスーパーゾイル

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スーパーゾイルを発売した初期段階では、修理を目的にセールスを行ってきた。その中で、冷間時には始動するが、暖まると止まってしまうような軽い焼き付き状態のエンジンや、シリンダー内に発生したサビでピストンリングが固着したような船舶用エンジンを、再び調子よく稼働できるようにした実績もあるという。バイクにまつわるエピソードとしては、高回転で運転し続けるために油温が非常に上がってしまう4ストミニ用レースエンジンのオイルに添加したところ、ピストンを通じて高温影響下にさらされる、コンロッド上端のスモールエンドとピストンピンの焼け具合が改善し、分解組み立てがスムーズに行えるようになったという報告がある。一般的な公道ユースでも、エンジンノイズの低減や回転フィーリングがスムーズになったり、ギアの抜けやすさの改善、シフトタッチの改善といったメリットを挙げるユーザーは多い。これらは金属表面の改質による効果だが、油膜強度や極圧性の高さもスーパーゾイルの特徴である。そのおかげでシリンダーのシール性が上がってコンプレッションが上がり、ブローバイが減少することでオイルの汚れが少なくなるというメリットもある。オイル中にスラッジなどが混入しづらくなれば、ベースオイルの性能低下も緩やかになるから、その結果、オイルの交換サイクルも長く設定できるようになるという。

コンプレッションが上がることで、別のメリットも生まれる。コンプレッションが上がるということは燃焼効率の向上につながる。つまりシリンダーに吸い込まれた混合気がきれいに燃えてフリクションロスなどに転換しないため、オーバーヒートが収まるというのだ。これは空冷マルチのビッグバイクや、水冷ながら四方をカウルで囲まれたビッグスクーターユーザーから喜ばれている点だ。また我々サンデーメカニックのように、積極的にエンジン内部の観察を行うユーザーからは、スーパーゾイルによってスラッジが混入しづらくなったエンジンは、開けても汚れが目立たないという意見も聞かれる。エンジンオイルが汚れづらくなるのだから、そのオイルが循環しているエンジン内部がきれいに保たれるというのは、納得できる理屈である。

化学反応で定着した
改質皮膜の安定性は抜群

ではそうした金属改質効果は、どれほど持続するのだろうか。オイル添加剤の性能をアピールするためによく用いられる、チムケン試験機でテストを行ったところ、エンジンオイルにスーパーゾイルを混合したサンプルは大荷重で止まらないのはもちろん、それどころかスーパーゾイルで処理した試験片を脱脂剤で洗浄してテストしても、焼き付かないという。摩擦と熱によって金属表面に定着すれば、脱脂しても効果が持続するのがスーパーゾイルの大きな特徴だ。その成分は脱脂剤をスプレーしながら指で擦った程度では落ちず、ペーパーなどで研磨しなくては取り除かれない。したがって、エンジン内部ならアイドリングから走行数kmで効果が現れ、エンジン以外ではフロントフォークならインナーチューブとスライドメタルの摺動や、クラッチワイヤーに与えれば作動時のワイヤー往復によって定着する。改質された表面は、オイル交換後にも効果は持続するが、エンジン内部の摩擦がゼロになっているわけではないので、初回はエンジンオイル量の10%を添加し、その後はオイル交換3回に1回の割合で10%添加するか、毎回のオイル交換時の3.5%添加が推奨されている。また、スーパーゾイルの効果にすっかり魅了されたユーザーの中には、指定された添加量よりも多量に使いたいという声もあるが、金属表面への定着量や、改質皮膜の厚さはコントロールされているので、入れれば入れただけ定着するわけではない。入れすぎによる弊害はないが、エンジンオイル量に対して10%以上添加しても、それ以上に金属改質効果が見られるわけではない。つまり、経済性を考慮しても10%添加を上限とするのが良いということだ。パパコーポレーションでは、あらかじめスーパーゾイルを添加したエンジンオイルとして、シンセティックゾイルとセミ・シンセティックゾイルを販売しているが、いずれの製品もスーパーゾイルの添加量は10%である。

金属表面改質の効果を示す顕微鏡写真

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余談ではあるが、オイル添加剤の中には、添加成分の溶媒として鉱物油やエンジンオイル以外の軽質油を使用している例もある。スーパーゾイルはベースオイルに100%化学合成油を用いているので、例えばエンジンオイルをすべてスーパーゾイルとしても、エンジンにダメージを与えることはない。さらに言えば、スーパーゾイルを10%添加すれば、それだけで鉱物油を部分合成油にグレードアップできる効果もある。排気量の大小や車両の新旧を問わず、多くのエンジンで効果を上げてきたスーパーゾイル。その確かな性能は、圧倒的なリピーターの多さやレースでのユーザー人口、さらに添加剤としては異例の、バイクメーカーの用品カタログへの掲載という形で証明されている。愛車のエンジンをいたわって、ずっと好調なまま走り続けていきたい。パワーアップよりも大切な、エンジンが持つ基本性能を確実に引き出すためのケミカル、それがスーパーゾイルである。

SUPER ZOIL 4cycle(4サイクルエンジン用)

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  • ● スーパーゾイルは、極めて滑らかで強靭な金属表面を再形成するトリートメント剤です。
  • ● フリクションを大幅に低減させ、エンジンの性能を100%引き出しバランスの良いエンジンに仕上げます。
  • ● 旧車にも最適。部品を摩耗から守り、傷んだ部品を復活させます。
  • ● エンジンオイル注入口より入れてください。エンジンオイルに対し8~10%が適量です。
  • ● ギアオイルには10%でご使用ください。
  • ● 2サイクルエンジンの組み付け時にも4サイクル用ゾイルをご使用ください。
※ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンのどちらにもご使用いただけます。
  • ■ SUPER ZOIL 4cycle 450ml 定価9,800円(税込価格10,290円)
  • ■ SUPER ZOIL 4cycle 250ml 定価5,800円(税込価格6,090円)
  • ■ SUPER ZOIL 4cycle 100ml 定価2,600円(税込価格2,730円)
スーパーゾイルを使用した人の感想